ANDADURA

BLOG

2026.9.10

new color - choco


新色のchoco(濃い茶)の革を作りました。

chocoは重さのある色味ですが、糸は若干グレー味のあるもの、ファスナー生地は本体よりも1つ明るめのトーン &シルバー金具、染料の濃度も工夫して、重くなりすぎないバランスを目指しました。

現在、具材の組み合わせは完了し、ファスナーの到着待ちという少しフライング気味のお知らせになりますが、価格改定前にお届けできる予定で進めていましたが、思いの外、時間がかかったため、chocoのアイテムをオーダーページにて、ご注文いただけるようにいたしました。


order page  ←よりご覧ください。


ファスナーを使わないものは、在庫ございます。ファスナーを使用するものは、10月中頃のお届けになります。


 

【雑記】
 
chocoの色を作ろうと思ったきっかけは靴下だった。気がつくと手が伸びる靴下は、新しく買った濃い茶色のもので、茶色を身につける習慣がなかった身としては、濃い茶色っていいじゃん!というのは、ささやかな気づきだった。そのようにして、ごく自然に茶色のスウェードのスニーカーを履くようになる。どんなパンツにも合う。
 
というわけで、革屋の佐藤さんに「濃い茶色の染料って、いいのありますか?」と電話するのは、ごく自然な成り行きだった。そんな、ごくごく単純で素朴な流れで作った色です。
 
サンプルを毎日目にする、「眺めテーブル」の上に置いて視界に入るようにしておく。ある時、上から黒をふいて、少し濃くした方が合うかもとも思ったけど、革は経年変化する素材であり、使っていくうちにいい色になった方がいいと、そのままの色にとどめた。
 
やりすぎるよりは、少し足りないくらいのほうがいいな、などと思いながら、chocoのお財布を眺めていると、自分も年を重ねているんだなと、しみじみしました。
 

 

2026.9.10 | information products

2026.9.9

価格改定のお知らせ

10月1日より、ANDADURAの一部の製品の価格を改定させていただきます。

 

ANDADURAは、革作りや制作の工夫などで、品質を下げることなく、価格を維持してきました。さまざまな価格が上がるなか、これまで以上に、小さなアイテムで革を無駄にしないアイテムづくりや、梱包資材など発送形態の見直しなど、思いつくことは行ってきましたが、制作に必要な原材料や各種資材、その他あらゆる方面での値上がりが大きく、工夫と見直しだけでは、吸収しきれなく、現価格での維持が難しいと判断し、製品の一部の価格を改定させていただくこととなりました。

 

改定価格_ANDADURA2026

 

 

今後も、品質を下げることなく、しっかりと制作したものを、お届けできたらと思っています。改定の事情を、ご理解いただけますと幸いです。

 

 

 

ANDADURA 山本祐介

 

 

【雑記】

 

over the rainCowのアイテムについて、書いてみます。
 
 
ここ数年間、over the rainCowの小さなアイテムを考えることが増えました。
 
豪雨で水に浸かった革を使いたいとの思いではじめた、小さなアイテムを作る試みですが、さまざまな具材や資材の値上がりの中、「出来ることはやっておこう」と思い取り組んだのは、箱など、お届けするまでのパッケージや発送方法などの見直しと、小さなアイテムを作ることでした。
 
革づくりや、制作にまつわる見直しや工夫は、これまでもさんざんやってきましたので、あと出来ることと言えば、革のロスを減らすことくらいしか残っていないと感じました。
革をロスなく使うことが出来れば、少しは値上がりを吸収できるかもしれない、と思い、取り組んでいました。(もちろん作ろうと思う心持ちが、その前にあるのですが。)
 
「レンタル」のお財布の返却時にいただくカードの、「制作を希望するアイテム」の項目を何度も読んだりして、その時に作りたいと思ったものを、コツコツを制作しました。
 
over the rainCowのアイテムを作ることは、革のロスを減らすことでもありますが、それに加え、流れの早い川の傍にある、チャプチャプと遊べるたまりのような場所で、ものごとを組み立てられるような気もしています。本流の流れから少し離れて、より自由に制作できる領域だとも感じています。(アジール的な領域って、こんな少なかったっけ?とも思わなくもないです。)
ものごとを、なるべくシンプルに考え、余計な要素は省きつつ、道具として十分に働いてくれるもの。なるべく簡素な構造で、しっかり手をかける、全体としてはラフに頭を動かす、そんなことを思い制作しています。
 
全体を眺めつつ、目の前のできることをひとつひとつ、コツコツと取り組んでいけたら。そして、心に届くものを作りたいと思っています。あらためて、よろしくお願いいたします。

 

 

 
2026.9.9 | information

2026.9.5

双子のアイテム ー キーケース & ハンドルカバー

 
4月の展示の際に制作したハンドルカバー。
その時は、一緒に展示したこうださんのカバンに合わせて作りました。
 
ハンドルカバーを作ったきっかけとして、いただいたメッセージカード(レンタルの時にご記入いただいているカード)の制作を希望するアイテムのところにハンドルカバーとあり、「おっ、これは作らなくちゃ。」と思い、カードをパソコンの脇に立てかけていた。
 
ハンドルカバーの制作も終わり、展示も終了したので、そのカードを戻そうとすると、下にもう一枚カードがあり、そのカードの制作を希望するアイテムのところに、「簡易的なキーカバー」と書いたあった。それを見た時に、ピンと来た。これってあれができるやつなのでは?
 
あれというのは、ずっと頭の片隅にあった作り方。ひとつの型紙で2種なり3種なりの異なるアイテムを作るという作り方。
 
前に額を作った時に書いた文章を引用すると、
 
 
独立してすぐに、ひとつの型紙を用い、複数のアイテムを作れたら面白いだろうな、と考えたことがありました。
複数のアイテムのかたちが、ひとつの型紙にフィードバックされ、複数のアイテムの要素が、それぞれに絡み合うような作り方。
 
思い出してみると、beatlesのgolden slumbers から carry that weight / the end に至る流れを、リピートでずっと聞いていた時に、これをものづくりに置き換えたら、どんな作り方になるんだろうか?と考えたときに思いついたもの。
 
(中略)
 
枠のかたちは、くるくると向きを変えたら、4つの異なる額ができる形になっています。一粒で4度おいしい。
ずーっと、作りたいな、と思いつつも、どうやっていいか分からない、作り方がひょんなきっかけで、かたちになる。ものづくりは楽しい。
 
 
1つの形状の向きを変えたら、数種類の形になるという額だったけど、額というアイテムは同じでだったことが、少し消化不良ではあった。(とはいえ、長年のやりたかったことが出来るので、嬉々として作りました)今回は、ハンドルカバーとキーカバーとアイテムが違うというところ。
 
面白いのは、偶然カードが重なっていたということ。ひょんなきっかけで、かたちになる。というか、こんな変則的な作り方は、狙ってできるものではなく、ひょんな何かがなければ作れないと思う。
 
とはいえ、使う方にとっては、アイテムが双子であるかどうかなんで、どうでもいい話であろうことなので、うまくいかなかったら & 強引にかたちにするくらいなら、すぐにやめよう、との方針のもと進めました。
 
タイトルに双子のアイテムって書いてあるので、無事かたちになったことは明白ですが、無事キーケースとハンドルカバーの双子が誕生しました。
 
 
key case 
size : w103× h55×d15(mm)
 
楕円を斜めに折りたたんだ、末広がりの形のキーケースです。鍵の厚さにもよりますが、4本程度おさまります。ギボシを着脱しなくても、下の広がりから鍵をつまんで出し入れできます。
 
内部のキーリングを外して鍵をそのまま装着すれば、車のキーもおさまります。革ひもはカバンの取っ手などに、引っ掛けて使えます。
 
 
handle cover
size : w118× h40×d15(mm)
 
ハンドルカバーは展示会に向けて制作したアイテムで、出す予定はありませんでしたが、golden slumbers 的な作り方をしてみたいという希望が叶いそうなので、30mm仕様にかたちを変えて出すことにしました。それもカードが重なっていたから、という偶然なのですが、おそらく人の運命なんかも、こういう偶然で浮いたり沈んだり、出っぱったり、引っ込んだりしているんだろう、と想像します。一瞬のちょっとしたことがきっかけになったりすることが、面白いです。
 
online shopにアップしています。こちらからご覧ください。
 
 
【雑記】
 
ここ最近制作したアイテムは、over the rainCowという、裁断して残った小さな革を使って制作し、革を使い切ってムダにしない、というカテゴリです。
革を無駄なく使うことで、材料や資材の高騰を吸収できるかもしれないなと、小さな革でも制作できるアイテムを考え制作しています。(もちろん、作ろう!という心持ちの方が先にはあるのですが)
実際にさまざまな高騰は、吸収はしきれていない気もしますが、出来ることはやっておこうと思い、今回いろんなかたちを制作しました。小さなアイテムとなると、なぜか鍵にまつわるアイテムが、やたらと充実してしまっていますが、今ももう一型作っています。今回は「簡易的なキーカバー」というお題だったのですが、下から引っ張って鍵が取り出せる形状の方に、意識が進んでいったので、今制作中のものは、どこまで簡易に出来るんだろう、という方向で制作しています。3本までおさまって、コンパクトなタイプです。
なるべく小さいものをお探しの場合は、今のものが、かたちになるまで、少々お待ちください。今回のも気に入っていただけたら、嬉しいですが、ミスマッチのないよう、お伝えしておきます。
 

 

【おまけ】

 

楕円のかたちに、制作に必要な印を正確につけるのは、思いの外難しいので、ガイドを作って制作しています。地味ですが、どんなガイドにしようかと考えるのも、新作作りの一部です。

 

2026.9.5 | information products

2026.8.24

材料を合わせる

 

これから出そうと思っている新しい革色の具材合わせを、ちまちまと行っていました。ものとして出すまでにやることとして、革と糸色を合わせる。金具カラー、染料もどの色にするかを考える。そして、ファスナーのカラーを決める。それらを発注し、材料が揃ったら、本ちゃんの制作に入れる。

革が届いたのが4月頃。すぐに合わせてみる。定番のファスナーを当ててみる。合わない。濃茶という色は、ゴールドの色が驚くほど合わない(と感じる)
そしてふっと思う。「ここいらで重さに向き合う時なのかもな。」と。これまでは、軽さを軸足にしてものごとを見ていたけど、状況もころころ変わる世の中で、安定した重さに向き合うのも良い頃合いなのかもしれないなと思った。それならば、アンティークゴールドという茶色い重さのある金具カラーになるだろうと想像し、ファスナーを選び発注する。

1ヶ月くらいして、ファスナーが届き、組み合わせを再開する。試しに作ってみるも、当然重い。この重さってのが、安定感も感じず、ただ重厚感があるだけで、見ていてワクワクしない。「重さって路線は違ったかもな。」と思い、いったん放置する。どういう目線と角度で組み合わせようか?を考える。

 



僕は昔から作ったものを見る際に、「イームズ方式」を採用している。作ったものを違和感ある場所なんかに置いておいて、制作とは違ったタイミングで眺めたりする。翌朝目につくところに配置したりして新鮮な目で見れるようにするのだ。大学の頃に読んだイームズの本に書いていたのを覚えていて、独立した時から採用している、ものを見る方法。

「重さ」に向き合うのではなく、「重心を下げる」って目線で進めていくのがいいのでは、とふっと思う。流れが早いところで流されないようにと重くしていくのは、無理があったな、と思い、重心を意識して組み立てることにする。ファスナーもその目線で頼みなおす。

チョコは革自体に重みのある色なので、染料も通常の濃度で塗ると、濃密に感じる。いろんなカラーを試したけど、納得いくものがなかったので、染料に対して水を25パーセントほど加え、濃厚さを軽減させる。よし、ひとまず染料選定はクリア。

糸はいつも使っている糸色が大幅に廃盤になっていたけど、合うのが残ってくれていた。糸は本体より少し濃く、若干グレー味のあるものにする。数色作り、またイームズ方式で眺めながら生活する。その時の光によっても見え方が変わるし、革の色もその時々によって異なるので、その辺りを考慮しつつ、違和感のある色を見えない場所に移動する。

ファスナーカラーを決めるのは、昔から苦手で、毎回苦戦するところでもある。見本帳にはファスナーテープの色のみ(それも2cmくらいの小さいもの)が載っていて、それでは、金具とファスナーカラーの関係性は分からない。見本帳で選んだ色も、実際に作ってみると革の色に左右され、見本帳の色とは違って見える。なので、実際に気になるカラーは作ってみないことには分からない。実際に見え方に関係するのは、革とファスナーカラーと金具の色の関係性だけではなく、糸色、コバの色と雰囲気などとの関係性もあるので、本ちゃんのクオリティーで作って見ないことには分からなかったりする。「また違ったな。」と何色も試すのは少し胆力のいる作業だったりもするけど、「この色ならどうだろう。」と違う組み合わせを見ることへの楽しみもある。

チョコのカラーの組み合わせは、無事決まった。ものを作る中で好きな瞬間のひとつは、あれこれ試して実験した後に、「あとは素直に作ればいいや。」ってポイントがやってくる。そして、色んな可能性で開いていた目線を、素直な目線に切り替える時に感じる安心感は、何度でも味わいたくなる。

チョコの組み合わせが終わった時に、昔からの長年の宿題を思い出す。それは、ネイビーにシルバーの金具を合わせる際に、どのファスナーカラーにするかというもの。
チョコのファスナーも頼むことだし、この宿題(別に誰かから頼まれたものではない)もやったろうじゃないかと思い、合わせているところ。(ぜんぜん合ってくれない。合うってなんなんだろう?)

ある時から、スクワットをやったり、ジャンプしたりするようになった。チョコのファスナーを合わせ終わった頃に、そのことに気がつき、自分自身の重心も下げようとしていたみたい。毎回思うけど、新しいものを作ったり考えたりすると、普段の日常もそれに合わせて(というか無意識に)変化するのが面白い。

さまざまな素材や色を合わせる作業には、特にこれといった根拠はなく、これが正解というのものない。合うか合わないかの感覚的なものでしかなく、合っていると感じている自分の感覚にも根拠のようなものはない。ただそう感じるということだけが決め手となる。だからこそ、不意にジャンプするようになったりして、使えるものは全て使って作っているんだなと感じる。

 

 

 

2026.8.24 | note

2026.8.17

ティッシュケース

 
ご要望をいただき、ティッシュケースを制作しました。ティッシュケースのご要望いただいた時に、もしかしたら洗える布の方がいいのでは、と思いその旨をお伝えしました。
 
その返信で、いただいたメッセージを読み、「暮らしのみっともない部分で使われ」という言葉に出会う。それを受け止めるケースとは、どのようなケースなのか?を頭の片隅に置きながら、試作を重ねました。
 
僕にとっては、ティッシュケースは作るのが難しいアイテムです。作ること自体は簡単ですが、やれることは限られているので、ティシュケースというアイテムで、どんなことが出来るのかを、手を動かしながら、考えました。取り出し口の位置や、内縫い、外縫いバージョンなど、作って、使ってを繰り返していると、ティッシュの白がチラチラと見えることが気になるようになりました。
 
泣いたり、鼻水がでたりと「暮らしのみっともない部分」のそばにいる。一緒に泣いたり笑ったりしても、そばにある道具くらいは、平常心であるのがいいのではと思い、使っても変わらぬ佇まいでいるケース「平常心のティッシュケース」を目指しました。
 
中のティッシュの白も見えず、ティッシュを出しても、すぐにいつもの顔になる。取り出し口をセンターからずらして、かぶせをつける。普通に作ると、ティッシュを出すときに、かぶせられている革も一緒にめくれてしまうので、パターンを調整したり、フタと本体の曲線の塩梅、補強の革の形状など工夫しました。気がつくと曲線多しなパターンになりました。
 
 
センターからずらしている構造なので、最初にティッシュをセットする際は、入れる向きを気にしなくてはなりません。(ポケットティッシュはボックスティッシュとは異なり、ティッシュが互い違いではなく、向きが決まっています。)それを気をつけていただけると、いつもの顔でお使いいただけます。
 
メッセージをいただかなかったら、このカタチにはなってないだろうな、と思います。ゴリゴリと実験しながら、take13で完成しました。
 
 
tissue case
size : w128×h83(mm)
color : tan . ink (light & dark)
material : goat leather
 
online shopにアップしています。こちらからご覧ください。
 
 
【雑記】
 
ティッシュケースを作るなら、ボックスティッシュのケースも同時に作ろうかと思い、コンビニに買いに走りました。いつもは、1型づつ進めていますが、今回は同時進行で数アイテムを進めました。新作を作る中にいると、日常を過ごす時も、新作作りの目を持って過ごすことになります。今回はその目が複数あった方がよかろうと感じました。
 
ボックスティッシュのカバーも考えましたが、そもそも我が家ではボックスティッシュを使っていない。僕が1人暮らしをはじめてすぐに、トイレットペーパーとボックスティッシュの2種を在庫するのが面倒だと感じ、在庫必須のトイレットペーパーで全てをまかなうことを習慣にしてしまっています。ならば、ボックスティッシュのカバーではなく、普段使っている、トイレットペーパーのカバーを作ろうと思い立ったものの、それは革ではなく、木とか違う素材で作るのに適しているであろう、と思い、今回の制作は見送りました。また、タイミングがきたら作るかもしれません。
 
 
 
 
2026.8.17 | information products

2026.8.16

玄関ケース

  
夏になり、誕生日の気配を感じるようになると、なぜか新作が作りたくなるのは、
毎年のことで、7月、8月はいくつか新作を作りました。
 
今回は、4つのアイテムを同時進行で制作しました。玄関ケースは、何年前か忘れたけど、これまた7月、8月に新作が作りたくなったけど、作りたいアイテムも特になかったので、ラフなスケッチのように頭に浮かんだものを一気に10型くらい作って、作ったことで満足して、そのままになっていたものの1つです。
 
玄関ケースは、工房の玄関でも、使っているケースで、ヤマトさんのカードや小さなペンなど、荷物の受け渡しの時に必要なものを入れて使っていました。新作を作ろうと思った時に、目が合いましたので、制作しました。
 
カードを入れるのだけど、カードのサイズに縛られないで作るとしたら、どんなケースだろうと、作ったものです。玄関ケースというカテゴリがあるかは分かりませんが、玄関で使っていましたので、そのまま玄関ケースと名付けました。冷蔵庫にも吊り下げて使っています。
 
四角の2辺を縫い、上部はハト目でとめて、2辺から出し入れする仕様。ゴムを通して、吊るして使う、ラフなケースです。
 
 
entrance case
size : w77×h86(mm)
color : mustard . elephant
 
online shopにアップしています。こちらからご覧ください。
 

 
【雑記】
 
今年の8月に作った新作は、小さなアイテムが多く、革を無駄にしない、over the rainCowの延長のようなアイテムが多いです。ティッシュケース、ハンドルカバー、キーケースを作りました。ティッシュケースはゴリゴリと作り込みましたが、全体的にラフな感覚で作っていたように感じています。
 
 
2026.8.16 | information products

2026.6.18

どうにもならないこと

 

写真はミシンの中押さえという部品です。左の4個は同じ品番だけど、それぞれ形が違う。
僕が使っているのは、一番左のかたちのもので、残りは購入したものの使わなかった押さえたちです。特殊な箇所を縫う時などは、加工して使うかもしれないと思い、保管している。
 
中押さえはコバから縫い糸の位置のガイドの役目もあるので、左の押さえ以外で縫うと、縫い位置をかなり意識しながら縫わないといけない。左の押さえは、縫い位置も好みだし、縫っている時の感覚も体に染み付いてしまっている。縫っている場所も不思議と見やすい。
ミシンが2台あるので、違うミシンを使う時は、わざわざ押さえを外してつけかえることになる。2台あるなら、押さえは2個あった方がいいじゃん、と押さえを買うのだけど、微妙に幅が違う。品番は同じなので、間違えて送られたわけではない。0.1mmとか0.2mmくらいの誤差で送り返すこともできない。写真を見ても、この形状が自分には、合うのかどうなのかは判断出来ない。というか、ネットで購入する場合には、同じ品番なので、過去に撮ったであろう写真が使われているので、写真を見て買うことすらできない。一度いくつかの押さえの写真を送ってもらい、選んだこともあったけど、それもダメだった。
 
ここにある押さえ以外にも、おそらく、7回はチャレンジしている中押さえがいる。押さえが送られてくる。早速、開封して押さえを手にする。
その時にはもう、この押さえが自分と相性が良くないことは分かっている。(封筒を手にした時に、違ったと思うこともある。)
分かっているけど、試しにミシンに装着し、縫ってみる。案の定だ、縫うまでもない。そして、自分に言い聞かす。その押さえだって、ただ慣れているから自分に合っているだけで、
その新しい押さえも使っていたら、慣れるかもよ、と。負け戦なのは分かっているけど、そうなればいいと思い、慣れない押さえで縫う。
そうこうしていると、ものの5分でこんな声が聞こえてくる。
「使いやすい押さえがあるなら、わざわざ慣れない押さえなんて使わなくてもいいじゃん。」5分後には、そうだよ、この感じだよ、とか言いながら、いつもの押さえで縫っている自分がいる。こんなことを7回繰り返した。いつも同じだ。最初の頃は、あきらめがつかず、押さえを鏡面磨きをしたり加工したりして強引にお気に入りにしようとしたこともあったけど、それもダメだった。どんなにテクノロジーが発達しても、僕と相性の良い中押さえをマッチングさせることは出来ない。
 
 
という訳で、いまだ2台のミシンは押さえをつけかえながら使っている。
こうやって文章を書いているのは、8回目のチャレンジをしようかしら、と思っているからで、もうそろそろ、相性ピッタリがやってきてくれるのでは、と淡い希望を抱いている。まぁ、いつもそう思って同じことを繰り返すことになるのだけど。
 
 
 
 
2026.6.18 | note

2026.6.3

小さな会「そこ と ここ」at THE STABLES(青森)

 

小さな会のお知らせです。
 
6月27日から7月7日まで、青森にあります、THE STABLESさんにて、「そこ と ここ」という小さな会を行います。
 

THE STABLESの小田原さんから、展示のお誘いをいただき、そこから、今考えていること、感じていることなどをやり取りするようになりました。

具体的な展示内容云々というより、昨今の状況の中での、お店というものの意味だったり、自分たちの話だったり、個人的なやりとりをしました。
 
5月にお会いした際に、小さなコンクリートの池を眺めながら30分ほど話しました。「そんなやりとりのような会になればいいですね。」と何かを交感するような時間でした。
 
お誘いをいただいたのが、4月頭でしたが、時間が限られていることがプラスに働いてくれそうだと感じ6月にひらくことにしました。小田原さんの言葉にあるように、小さなセッションのような会です。
 
昨今の状況の中でよいことを見ようとするなら、対話する必要性が生まれていることだと感じているので、対話の中で生まれたこの小さな会は、よいことを見ようとする眼差しから生まれたものかもしれない。よいことは小さな声で語られる、という言葉の意味を敷衍し、展示会というより、小さな会と言いたいです。
 
小さな会「そこ と ここ」よろしくお願いします。
 

 

この会は、山本祐介さんとの往復書簡からスタートしました。岡山と青森、「そこ」と「ここ」。離れた二つの場所で、近ごろのことやこれからのことを、文通のように交わしてきました。その時間が、そのまま、この小さな会になりました。

 

ANDADURAは「歩く」という意味の言葉です。山本さんは、歩きながら考えるように、財布やペンケースなど、革製品を作っています。同時に、その考えを伝えるために、フリーペーパー「そこ」も発行しています。作るだけでなく、思っていることを言葉にして手渡していく。それを大切にしている方です。

 

ものがそこにあること、その奥にある考えにふれられること、それを同じ場所で体験できること。それが今、店という場所の意味になるのかもしれないと感じています。

 

今回は、山本さんと当店の、小さなセッションのような会です。当店で選んだ定番のコンパクトな財布やペンケースから、ふだんあまり表に出ない、山本さんが unique と呼ぶ定番外のまで、その時々のものをすこしずつ並べてまいります。間に合えば、「そこ」と「ここ」が繋がったものも、ひとつお見せできるかもしれません。

 

 

THE STABLES 小田原 史典

 

 

小さな会「そこ と ここ」
会場:THE STABLES
青森県弘前市代官町14−2
会期:6月27日(土)~ 7月7日(火)水曜休み
営業時間:12:00ー18:00

 
【雑記】
 
池の写真は、小田原さんが散歩の途中に撮った写真で、宝ヶ池という池だそうです。お知らせの写真は小田原さんが撮ったものがいいと思い、送ってもらった中から選んだものです。僕はこの池の写真が「そこ と ここ」に合うのではと思い、お知らせのイメージにする。小田原さんはというと、違う写真を使われている。
 
展示のお知らせは、それぞれが違うイメージを使うことは、あまりなかったけど、今回は気がつくとそうなっていた。お知らせするタイミングなども、お互いのよき時に、ということに自然になっている。ささやかなことだけど、新鮮な気分です。

 

 

2026.6.3 | information

2026.4.20

あるものをいかす / スプレー

 
 
突然ですが、オリジナルカラーのスプレーを作りました。ちょっと脱線して、去年に感じていたことを書きます。(というか忘備録のために書いていたメモから引用)
 
 
2025年は修理の年だったように思う。気がつくと何かを修理している自分に気がつく。これまでも修理することは、当たり前のことだったけど、家の改装をしていると、「これも家を修理しているようなものだな。」と感じ、一体、どれだけ修理しているんだろうと、改めて考えた。その時に、あぁそうか、これは趣味なんだと思った。


年々修理癖は増してきているようにも感じる。折れた金槌の柄は、暇な時に子と箸を作ろうと取ってある。(樫の木だし、乾燥は十分すぎる位しているので、良い箸になるだろう。)僕の修理を待っているものが、家には沢山ある。破れたカシミアのセーターは湯たんぽカバーに変身する日を待っている。

修理する心地よさは、自分が手を加え、そこにそそぎこんだものが、自分に帰ってくるような循環の心地よさ。あるものをものを活かして、使わなかったものが、お気に入りに変わる心地よさ。


これまで当たり前にやってきたことが、「趣味」と認識できたことは、大きい出来事のように感じる。
 
(忘備録メモ・読めるものに書き直し)

 
「機能的であるというのは、古いということだ。」
 
というのは、正確な引用ではないけど、マクルーハンの言葉で、20年前に出会ってから、自分の引き出しにしまっている言葉。自分が作ったものに、「機能」という言葉を当てはめないのは、この言葉が自分の中にあるからで、じゃ、「機能」という言葉の代わりに、何を使っているのかというと、それは「心地よさ」という言葉だった。
 
 
修理することに、心地よさを感じるので、それを共有するかたちにしたいと常々思っていた。服を直すにも、ミシンなど、それにまつわる道具がたくさん必要だし、自分が日常的にやっていることを共有できる、かたちにすることはなかなか難しいと感じていた。
 
 
いつの日か、妻がフリマで裁縫箱を買って来た。雰囲気が好きではないので、ニスを剥がそうという話になり、ヤスリで削る。
ベースの木の質感が好ましくなく、スプレーで色を塗ろうという話になる。一緒にホームセンターに行き、スプレーを見るも、いい色が無い。
 
その帰りの車内で思った。「いい色のスプレーがあったら、いろんなことができるぞ。」と。あれも、塗装したら、いいかもと、想像は膨らんでいく。そういえば、ディーターラムスの色彩のスプレーって無いんだろうか?
 
翌日、個人ブログでラムスカラーのスプレー見つけた!みたいな記事に出会うことを期待して「ディーターラムス  色 スプレー」と検索する。無い。グレーテ・マイヤーがつけたであろう色も好きなので「Boligens Byggeskabe 色 スプレー」でも検索してみる。無い。いい色があったらあれもできるし、これもできる、と、想像は膨らんでしまっているので、おさまりがつかない。さまざまなメーカーのスプレーの色見本を片っぱしから探す。使いたい色は見つからない。
 
そうこうしていると、調色できるスプレー屋さんを見つける。膨らんでしまった想像は僕に「日塗工色サンプル」を取り寄せさせる。
600色しかないので、ほぼ1択で色が決まる。時間を置いて、今度は色を決めることを前提とし、集中して色見本を眺める。やはり、この色一択だな。
 
 
自分用にと作ったスプレーの到着を待っていると、ふっと思う。修理にまつわるアイテムを共有したいと思っていたけど、これなら出来るのではないか!
 
と、いうわけで思いつきではありますが、実験的に販売してみることにします。
 
online shopにアップしています。(sold)「あるものをいかす」というカテゴリに載っています。
よろしければこちらからご覧ください。定番でずっと作る予定はないですので、お直しに合いそうな色でしたら、ぜひ、です。大量に色を使われるのでしたら、好みの色を作るのも、面白いかと思います。
 
 
 
 
 
使っているトースター・側面が赤で鳥が飛んでいる絵が描かれていたもの。
陶器が入っていた木箱・柔らかい形になるように研磨後にスプレー
照明とスツール。
 
 
 
【雑記】
 
 
細かい話ですが、「あるものをいかす」というワードが出てきた時に、「ブリコラージュ」という言葉もくっついてきました。ブリコラージュと言っても、スプレーは買うわけで、ブリコラージュという言葉は、トゥーマッチだなと感じ、「あるものをいかす」にしました。ほんと細かい話ですが、こういう細かい箇所はついつい気にしてしまいます。
 
「あるものをいかす」と言っても同様にスプレーは買うわけだけど、そうなるとカテゴリー自体が作れなくなり、スプレーという名前でしか、販売できないわけで、でも別にスプレーを売りたいわけではなく、「あるものをいかす」って気持ちいいよね。という部分を共有したいわけでして、、、
 
いやはや、言葉をずれないように、使うっていうのは、ほんと至難の技だと思う。
 
 
 
2026.4.20 | information repair

2026.4.20

ハンドルカバー

 

 

ハンドルカバーを制作しました。お財布のレンタルの際にいただく、アンケートを定期的に読み返すのは、最近の習慣。年が明けてすぐに、アンケートを読み返し、制作を希望するアイテムのところで、持ち手カバーと書いているものを見つけ、「おっ、これは作らなくちゃ。」とテーブルの見えるところに置いていた。

copseさんから、展示のお誘いをいただいたた際に、帆布のカバンを制作されている、こうださんがいらっしゃったので、ハンドルカバーはこのタイミングで作るんだな、と思い、こうださんにお声がけさせていただいた。

こうださんからサンプルのカバンを送っていただき、それに合わせるように、ハンドルカバーを考えました。

なるべく、スムーズに脱着できることを考え、留は一箇所 & 丸い形状でいこうと決め試作をはじめました。


あまり持ち手がゴツくなるのもいやなので、1.6mmくらいの中ぐらいの厚みの革を使う。留まり具合が強すぎるドットホックだと、革に対して強すぎるので、
ばねホックで試作していましたが、ばねホック1箇所留はでは、外れそうですので、ギボシを採用しました。ギボシって控えめで、金具としても好きですが、ほんと久しぶりに使いました。持ち手のカーブの邪魔にならないように、サイズ感を考え、試作を繰り返し、最初のサンプルをこうださんに投げてみる。
 
実際に使っていただき、着脱の際に、カバーが外れるのが難点とのご意見をいただく。これまでの仕様を踏襲しつつ、ハンドル固定の方法を模索し、革紐で巻くことにする。巻くピッチや、革紐の厚みを考慮し全体のサイズを調整する。毎回「これ、着地するの?」って思うけど、今回も無事着地できました。こうださん、やりとり楽しかったです。お付き合いくださり、ありがとうございました。
 
ハンドルカバーはcopseさんでの展示「旅にでよう!」にお送りします。ご覧いただけましたら嬉しいです。
 
 
handle  cover
size : w118×h40×d15(mm)
 
 
【雑記】
 
新作を作っていて、面白いのは、作っている形状ー楕円に向き合っていると、家に帰り、空を眺めると楕円の星座が見え、「こんな星座あったんだ。」などと思うも、僕が無意識に星を楕円につないでいるだけ、ということに気がつく。新作作りのご褒美とばかりに、楕円座をじっくり眺める。
 
本体につなげる革紐の結び方を考えていると、子と見ていたアニメの中のシーンで、刀に革紐のバッテンとまったく同じ形状が現れたり、新作作りによって、現実に新作作りの余波のようなものが現れる。
 
そういうものが目の前に現れてくれると、こちらとしても、新作を歓迎してくれているように誤読し、意識と世界との結びつきの面白さを感じる。そして、愉快な気分になる。
 
楕円座はその日にしか見ることが出来なかったし、星を眺めただけという、日常のワンシーンだけど、こういうのを神秘というのでは、と思う。
まぁ、そういうのを見たからといって、ものが良くなる訳ではなく、作っているものを冷静に眺めることは必要だけど、神秘というやつは、人を愉快な気分にさせてくれるし、それだけで十分な気がする。

 

 

 

 

 

2026.4.20 | information products
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