ANDADURA

BLOG

2020.7.25

高梁川

 

ANDADURAの工房は高梁川が流れる、岡山県総社市と高梁市の間くらいに
あります。水内橋という橋を超え、4キロほど山を登ったあたりにあります。

工房の少し裏には、若水山古墳という古墳があります。
なので、年に数回は古墳を見に来る人がやってきます。

工房の山側には山本城というお城があったらしく、
工房の隣には、山本城の城主のお墓があります。
なので、年に数回はお墓まいりに来る人や歴史好きの人ががやってきます。

工房のある場所の屋号は若水といって、山本城に水を運んでいたらしく、

場所との縁を感じるところです。


年に何度も古墳やお墓に来る人がいて、
「何してんの?」って感じで声をかけられる事があります。

古墳好きな方や、歴史好きの方はお話好きの方が多く、
僕もこのあたりのことについて、あれこれ聞いたりもします。

この場所では、昔スイカがよく作られていて、立派なスイカだった話や、
山本城を発見したのは、工房のうらの渡辺さんのひいおじいちゃんである事、
なんかも知りました。

そんな中でも、ある日に来たおじちゃんは、
「あそこ見える高梁川、昔どんな風だったか知っとるか?」
「あんま変わんないんじゃないですか?」

「昔はな、高梁川から金比羅に向けて船がでよったんじゃ。」
「めちゃ楽しそうじゃないですか?」

「そんでな、このあたりの川沿いには賭場がたくさんあってな、
田んぼや土地なんかを賭けよったんじゃ。見えるじゃろあの辺りに
賭場があったんじゃ。この辺の主要産業は賭場だったわけじゃな。」
「土地賭けてたんですか、破天荒ですね。」

金比羅へ船で行く旅路は想像するよりずっと破天荒なもので、売春防止法が制定される、
昭和30年頃まで続いてようで、僕が生まれる30年くらい前とは思えない、
遠い昔の話を聞くようだった。

みんながみな、賭け事に勤しんでいたわけではないだろうけど、
人の気質も土地の成り立ちも、今とは全然違うんだなと思い、
改めて高梁川を眺めながら、そんな風景を想像したりする。

また30年くらい経った時には、
「あそこにな、コンビニゆうもんがあってな。」
などと僕が若者に話していてもおかしくない。

ひとつの場所に長く住むと、ひとつの風景を見るにしても、
いろんなレイヤーが重なり、視野の肌理が細かくなっていく楽しさがある。

農作物や植物や昆虫や動物や、神楽や神社仏閣や習慣などの人間の営みを知り、
想像しながら、風景を眺めるのが楽しい今日このごろです。

高梁川を眺めつつ、諸行無常を感じたりして、
「かりそめ、かりそめ」などとつぶやいたりもします。
 
 
2020.7.25 | note

2020.7.17

おじいちゃんの松

 

工房を出て少し歩いたところに、
大きな木が一本。御神木ではないらしい。なぜだか近くの小さな木が御神木との事。

そこに年末に祝詞をあげる、小屋がある。

折に触れて思い出す事がある。
去年のこと。

地域のみんなで火を囲んでいて、
ネコのおじちゃん(と僕は密かに呼んでいる)が

「ここには昔、松が生えとった。え〜松じゃった。」
と言う。

そばにいたYさんも
「あれは、え〜松じゃった。」

そこにいた、80歳以上の方々は遠い目をし、
しばしの沈黙。

ふっと思い出したように、ネコのおじちゃんが
「そういえば、○○子さんは今何しよるんかの〜。」

○○子さんの行方を知っている人が
「今は○○しよるんよ。」(僕が覚えて無い)

「ほーか、まだ生きとるか。○○子さんは可愛かったの〜。」
とネコのおじちゃん。

多分○○子さんは、ネコのおじちゃんが恋した人で、
一緒にはならなかったんだろう。

なんとも無いやりとりだったけど、
それから今はなき松のことをたびたび想像してしまう。

今はなき、松の木の下で遠い昔に、
若き日のネコのおじちゃんと○○子さんが一緒にいる姿を想像する。
Nick DrakeのPaddling in Rushmereって曲を脳内でBGMとして流しながら。

松の話をして、恋した人を思い出す。
いい松だったんだろうなぁ。見てみたいなぁ。

こんな事を考えていると、とっても幸福な気分になっていたりする、
今は亡き松の木に幸福感を与えてもらうことがあるんだなぁ、
っていう、おじいちゃんの松の話。

 

2020.7.17 | note

2020.5.8

革作りについて

数年前に広島の84さんでの展示の際に革について書いた文章です。

この時期は革作りが一時的に安定していた時期なんだな、と記事を読んで思います。
革について書くときに、革はナマモノとよく言っていますが、
まさに現在も試行錯誤しながら革を作っています。

この頃は栃木の革のベースで革を作っていましたが、
今は昭南皮革の革をベースにしています。
いろんな事を変化しながらやってきましたが、
変わらないのは、革屋の佐藤さんと一緒に作っている、という事と、
いい革を作りたいよね、という2人(僕と佐藤さん)の心持ちでしょうか。

前に書いた文章ですが、
革作りについて正直に書いていますので、
読んで見て下さい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・革作りについて

ANDADURAで使用している革はオリジナルで作ってもらっています。
モノのベースになるもので、思い切って言えば、素材が良ければ
良いものになるし、素材が悪ければ、それだけのものにしかならない。
だからこそ、日本の革で職人さんとともに素材作りから行うことにしました。

革という素材はなま物で、その時その時で上がり方が違います。
あまりに異なる事が多い為、「農作物みたいなもの」と考えるようになりました。
雨が少なかったりといった天候に左右され、完全なコントロールはしにくい農作物の
ようなものだなと感じるからです。

ANDADURAをはじめて、数多くの革を使ってきました。
革が届くと革屋さんに感想を伝え、そして、次に作る革の方向を決めてゆきます。
毎回毎回良くなるように、作り方を少し変えては元に戻したりします。
ほぼ毎回微妙に異なるやり方で作ってきました。
革屋さんの良い革と僕の考える良い革は微妙に違います。
僕は製品になった時に良い革を良いものと考え、革屋さんは革としての良さを求める傾向にあると
思いますので、毎度そのズレも話し合い、展示会にも来てもらい、求める革を共有する作業も
必要になってきます。(革屋さんと話し合う為に、携帯は話し放題プランにしたくらいです。)

毎回「今のベスト」を目指して作ってきました革ですが、
ようやく求めるものが安定するようになってきました。
素材は活動のベースですので、6年をすぎ、ようやくベースが安定した訳です。
ANDADURAを始めオリジナルな革で作る、と決めた時、
「革作りは5年は踏ん張ろう」と決めました。生々しい話しですが、
オリジナルで作る以上、どんなものも買い取ります。
ですので、使える部位が少ない革が届くとビールではなく発泡酒を飲む事となります。

あれこれ話し合い、時に揉めたりしながら、首の皮一枚でつながっている状況になる事もありましたが、
それでも、信頼できる職人さんと素材から作れる事は、常に喜びを感じます。

そんな革がベースになって、形を支えてくれています。
2020.5.8 | note

2020.4.6

AYANO REPORT

妻の綾乃が書いた、AYANO REPORT。

展示会などで読んで頂けるよう冊子にしてましたが、
AYANO REPORT pdf版作りました。

REPORTは15年前位から、3年位までの事を
REPORT2はここ数年の出来事を綴っています。

AYANO REPORT.pdf

AYANO REPORT2.pdf

結構長いですが、よろしければご覧下さい。
こういう長いものすすめる時は、秋の夜長にどうぞ、と言いたいところですが、
今は春なので、そう言えないのがくやしいところです。
2020.4.6 | note

2020.4.5

反転



いつも工房からお宮の写真を撮っているけど、
お宮から工房(草で写ってないけど)を撮ってみました。

今朝ふっと思って撮りに行きました。

反転
2020.4.5 | note

2020.3.30

84さんでのレジ横展示会を終えて



広島の84さんでの_____に風を通す、無事終了いたしました。

初めてのレジ横展示会でしたが、とても楽しい時間になりました。
3週間という少し長い期間でしたが、ずっと丁寧に紹介してくださった、
84の大田さんありがとうございます。

こんな時期にお越しいただいたみなさま、ありがとうございます。

レジ横展示は僕の気質にあっていると思いました。
また行っていきたいと思います。

小さな展示でしたが、自分の中でも記憶に残る展示になりました。
展示は終わった後に、「やって良かった。」と思えば成功なのですが、
今回は大成功です。自分で言うのもなんですが、いい展示でした。

ほんと冊子のデザインの松井さん、絵を描いて下さった、青木さん。
様々な方に改めて、ありがとうございます、と伝えたいです。

桜が満開な今日この頃。つくしをとったり、山菜とったりしながら
過ごしたいと思います。
2020.3.30 | note

2020.3.27

集塵機

工房のコバ磨き機に集塵機をつけました。
工房が綺麗になると、綺麗に作業できる環境を作りたくなるもので、
以前は、磨き粉(っていうの?)が舞って、後で掃除ってスタイル
だったけど、ようやく念願の集塵機です。

僕が使っている磨き機はかれこれ10年くらい使っているもので、
磨き機の現行品には集塵機接続できます、みたいなものが
あるけど、その頃はそんなものはなかったので、
お得意の、有り合わせの道具を駆使して作る技法(!?)で作りました。

何度も失敗しながらようやくいいものになりました。


↑集塵機TAKE1、ほんと有り合わせのもので、ミシンライトを改造したものに
集塵ホースをつける。(強引に電気パーツをコネクタにして接続)
この年代のプラスチックではない、ベークライトの質感は好みだけど、
粉塵の取りこぼしが目立ったので、作り直し決定。






↑現在使っているTAKE2
TAKE2とは言っても、集塵ホースの径をミスったりして、何度か作り直す。
集塵位置が合うように、調整。(ここでも沢山金具ミスって買ってます。)

形状がキープするホースをネットで見つけたので、
テーブルギリギリに磨き機を設置出来ました。
これにより、肘をついて安定して作業が出来るようになりました。

集塵機自体は、歯科技工士さん用のものを使用。
ボタンで作動する仕様からフットペダルで磨き機と集塵機が同時に
起動するような仕様に変更。(使いやすい!)

磨き機10年目にしてリニューアル。
テーブルのビニ板に挟んであるのは、10年くらい前の
大人グリコのおまけ。(こちらも10年選手)

かなりスッキリしました。
集塵機つけてない方、頑張れば取り付け出来ますので、オススメです。

ほとんど参考になるであろう人がいない内容ですが、
集塵機出来て嬉しかったので、アップします。
2020.3.27 | note

2020.1.5

あけましておめでとうございます



あけましておめでとうございます。
2020年が始まりましたね。

年末、年明けと、空調入れたり、大掃除をしたり
工房の事をしっかりとやってます。
工房の配置もなんとなくバタバタとしてそのままだったので、
この機会にしっかりとレイアウトしてます。
掃除&整理整頓好きとしては、至福の時です。

ANDADURAは2010年から始まりましたので、今年が節目の年です。
ただの数字といえばそうなんですが、10年ってスパンは物事を見る上で
結構有効だなと感じます。

これからの10年を考えながら、物を捨てたり、新しい機材のスペースを
作ったりしてます。

2017年に水に浸かってしまった革の腑に落ちた使い方もようやく見つかりました。
遅っ!っていう声が聞こえてきそうです。
この辺りもボチボチやっていきたいと思います。

お正月は家族や友人と過ごし、子供が木の下を歩くのが好きなので、
沢山木の下にいた気がします。

写真は工房から見える祠。去年屋根の塗り直しが行われたので、
赤になりました。最初はピカピカだったけど程よい感じになってます。

今年はゆっくりとスタート致します。
本年も宜しくお願い致します!
2020.1.5 | note

2019.12.14

online shopはじめました



すっかり寒くなりました岡山です。

ホームページのささやかなリニューアル(スマホで見やすく)と
オンラインショップページ作りました。

これまで、メールオーダーというかたちでやって来ましたが、
ビニロンのお財布を作っていて、これをメールオーダーというかたちで
ご注文頂くのは、忍びないというか、モノと合ってないぞ、と思い。
オンラインショップを作ることに致しました。

メールでオーダーいただいた際のやり取りが、とても楽しく、
工房にこもっている身としては、とても有意義な時間でしたが、
それは僕としてで、購入いただく方にとっては、どうなんだろう?
とも思ってましたので、気軽に購入頂けるチャンネルとして、
始めてみます。

メッセージなどは備考欄でやりとりできますし。
(システムの都合上、いますぐ購入のページからは備考欄載せられなかった。)

実際にページが出来て、見てみると、
色々遊べるし、実験に持ってこいな場だな、と感じております。

ひとまず、ここから始めて、少しづつ楽しんで頂ける場に育てていきたいと
思ってます。

これまで、HPの制作は自分でやってましたが、最近はいろんなシステム言語も
あり、名古屋の森とねこさんにお願いしました。
ありがとう!やりとりも楽しくありました。

最近は一緒に作る醍醐味をたくさん味わっております。
ほんと癖になります。

不慣れで、行き届かぬこともあるかと思いますが、
宜しくお願い致します!

online shopはこちらからご覧頂けます。
2019.12.14 | note

2019.11.21

展示会終了しました



_____に風を通す
無事終了いたしました。
3日の間お店に立ってお話し出来て、楽しい時間でした。

新しくチャレンジした素材も楽しんで頂けたのが励みになりました。
今回は初めてアンケートというものを、とってみました。
質問間違えた(答えにくすぎる)なコレ、って感じで慣れていない感満載
でしたが、ご記入頂きありがとうございます。

自分や家族や、お店さん、材料を作って下さる方々は
皆チームというか同じ船に乗っている感覚ですが、
新しい素材を受け入れて下さり、お客さんもチームだなと思いました。
こうやって楽しんで頂けるから作ろうって思える訳で、
良い時間を過ごさせて頂きました。
皆さまありがとうございました。

最終日は久々の一人の時間(制作する時は一人ですがそういう感覚ないです)も
味わえ、肩の力が抜けて、こういう時は景色が美しいものです。
玉野の海は実に美しゅうありました。

工房に戻ると、庭の山茶花が見事に咲いていて、出迎えてくれました。
しっかり制作に励みます。
2019.11.21 | note
page top