2023.9.25
スウェードアイテムの定番カラー変更のお知らせ
2023.9.21
karukuの活動について
karukuという活動を作ったのは、LGW01の別解釈を出したかったことと、open caseを出すため、またANDADURAから溢れるささやかなものの受け皿としてでした。
karukuは定番ではなく、作りたいと思った時に作る。また、仕上げの方法なども違いますので、使われる方が求めるものと、すれ違いのようなことが起こるのではないかと、そんな風に考えて、ANDADURAとは分けてkarukuという名前にしました。
karukuを作った時期(構想が始まった2020年)と今とでは、状況も、自分自身の感じ方も変わってきまして、karukuとANDADURAを、分けなくてもいいかもな、という心境になってます。
定番、定番でない、と言っても素材がこれだけ廃盤になりなくなっていくのを目の当たりにしていると、定番と定番でないものを分ける線が薄くなってきているように感じます。
仕上げや、作り方の目線の置きどころが違うなどの細かいことより、同じ人物から生まれたものとして、大らかに受け止めて下さっていると感じられたことは、とてもありがたい経験でした。
使って下さる方のことを信頼し、(これまでもそう思っていましたが、より、ということです。)ANDADURAに多様なものを入れる、勇気(他に言葉が見当たらなかった)が持てたように思います。そう思えたことがkarukuをやって良かったことです。
今後、karukuでやろうと思っていたことは、ANDADURAでやっていこうと思っています。karukuは少し宙ぶらりんになるかもしれませんが、karuku walletはその時に出来たものとして、そのままの形で、作りたい時に作ろうと思っています。
2023.9.15
open case
オープンケースは、ブックカバーを僕なりに再編集したものです。
ANDADURAを始めてから、「ブックカバー作らないの?」
と要望をいただくことがあり、自分なりに考えてはいたのですが、いいのが生み出せずにいました。作ろうと思えば、本のサイズでカバーを作ればいいだけなのですが、自分が作る必然性を感じることが出来ない。
というのも、僕は乱読気質といいますか、何冊も同時並行で読みます。
その日にパッと目に入った本を数冊持っていくので、その都度ブックカバーをつけかえることが朝の忙しい時間には出来ません。
ブックカバーというアイテムは、1冊の本を読んだら次の1冊、という読み方が前提になっていると感じます。
さらには単行本、文庫本、新書などさまざまなサイズがありますので、各サイズごとにカバーを買ってもらわないといけないの?それってアイテムとして、作る必要があるのだろうか?分からない。
乱読気質の人間にとって、持っていく本に合わせてブックカバーを付けるという作業は至難の業です。さまざまな場所で本を読みますし、「あっ、新書のブックカバーどこにあたっけ?」とカバーを探しても見当たらず、仕方なしに、カバーなしで持って行くようになります。そして、ブックカバーは本棚の中に鎮座するようになりました。
本にはいろんなサイズがあり、さまざまな読み方がある。それらをクリアしたものでないとブックカバーは使わなくなる宿命にあると感じる。どうやったらブックカバーを作るリアリティーを見出すことが出来るんだろう?
ちなみに、手帳カバーは、ずっと付けたままですので、要望いただいたら制作していました。
そのようにして、ブックカバー作れない問題は保留になったままでした。
「ブックカバー作れますか?」
「ブックカバーって難しくて作れないんです。」
「???」
何故作れないのか?その訳を話すと長くなり伝えられないことも多く、お財布より作るの簡単そうだけどなぁ?と怪訝そうな表情に、複雑な心持ちになりました。
4年くらい前だったか、篠山に本の展示を見に行った時。
そこに並ぶ本は古本なのですが、佇まいが、すごく大切にされていている、と感じました。
その展示の帰り道。購入した本を眺めながら、この本は大切に扱わなくてはと、その場所から本を扱う姿勢のようなものもいっしょに手渡されたように感じました。
「この本たちにはカバーが必要だ。」
そのようにして長年放置してあった、ブックカバー問題にチャレンジすることにしました。普通のカバーではなく、どんなサイズの本も、いろんな読み方も受け止めてくれる。そんなカバー。
そして、借りた本を持ち運ぶ時、クリアファイルに入れていたことを思い出す。
クリアファイルは立体のものを持ち運ぶようには出来ていないから、数日経つ頃には、かなり切ない姿になりますが、本は汚れない。
そうか、クリアファイルを作ればいいんだ、なぁんだ、簡単じゃん。と、帰りの道中には長年のブックカバー問題への自分なりの答えのようなものが見えていました。
そして、すぐに試作を作りました。
革の適度な厚みとクッション性は、ipadのような大げさなケースには入れたくないけど、少しの保護があった方がいいものを入れるのに適しているとも感じました。そのようにして、サイズ感を模索する、ワンサイズにするのか、2つサイズを作るのか?素材は何の革を使うのか?
「簡単じゃん、と言っておきながら、なんで4年も経っているの?」と思われるかもしれません。適切な素材を見つけることが出来ずにいました。出来ないのが悔しかったので、オープンケースを元にしてFlat Shoulderなどのアイテムを作りました。 (その辺りの経緯は「憧れ」というタイトルでブログに書きました。
いいかもと思える革が見つかりました。ANDADURAの革を作ってくださっている佐藤さんの作る、銀すりゴードです。ゴードは少し柔らかいのですが、自分で銀面に熱を入れ、心持ち固さを持たせました。
さて、open caseは、乱読者向けのブックカバーとしても使えますし、ipadなど少しの保護が必要なもののケースとして。その名の通りオープンになっていますので、出し入れはスムーズに行えます。
ひとまずは完成までの経緯のようなものを書いてみました。
open caseが生まれる、きっかけを下さったのは、aurora bookさんの「光を灯す時間」という展示でした。おそらくそんなきっかけを与えたであろうことは知らないと思いますので、この場でお礼をしたいと思います。ありがとうございます。みごとに灯されました。
2023.8.4
肌色
肌色の革で、お財布 & 小銭入れを制作しました。
肌色の革は、肌色を目指して作った革ではなく、ベージュの革を作る最初の頃、ベージュの色味が微妙な色味なので、最終調整は工房で行おうと思っていました。
最終調整といっても、染料を吹くわけでもなく、ただ革をつるして、陽に当てる。
革屋の佐藤さんも僕も、「最後の調色は太陽にやってもらおう」と、それでうまくいくと思っていたけど、
強すぎる太陽の光で、革に赤みが出てきました。
その時、思い出したのは、ここに住み始める際に、近所に挨拶に行った際に、多くの家で、カーテンが破れまくっていたこと。聞くと、日差しが強くてカーテンが破けてくるとの事。
「日光に当てても、そんなに赤みって出てこないんだけどな。」と首をかしげる(電話でしたが、首をかしげていたと思う)佐藤さんの言葉を聞きながら、そんな光景が頭に浮かぶ。
いわゆる失敗というやつだけど、数ヶ月経って革を見ると、「綺麗な肌色だな。」と思うようになりました。
ベージュの色の範囲にはおさまらなかったですが、違う色の「肌色」として制作しました。Online shopにアップしました。
岡山のびっくりするくらい強い、太陽の日差しを浴びたお財布たちです。「太陽の日差しを浴びた」ってフルーツの紹介のようですね。
色味の最終調整は太陽にやってもらう、というアイデアは、結構好きなのですが、この辺りでは難しいみたいです。何事も実験ということで、偶然に生まれた色味です。革が無くなるまで、制作します。
2023.7.4
ベージュの裏面の色について
2023.7.4
new color ベージュ
2023.6.26
ANDADURAの定番カラー変更のお知らせ
ネイビーはこれまで通り制作しますが、ベージュへの切り替えにあたり、キャメルとブラウンの革につきましては、工房の革がなくなり次第、終了となります。
お知らせするのは早いタイミングではありますが、キャメルと、ブラウンの革が無くなってからご案内ずるのは不親切かと思い、余裕を持ってお知らせさせていただきます。ベージュに切り替えるには、早すぎるくらい在庫は残ってますが、キャメル、ブラウンをご希望の方がいらっしゃいましたら、革があるうちにご注文いただけたらと思います。切り替えるといっても、革が残っているうちは、4色になります。
ホームページなども少しづつ切り替えていきます。ちゃんと整えてからと思っていましたが、今回は、やりながら整えていくやり方にします。
・ベージュの色について
顔料を使えば出せるけど、タンニン鞣し&染料では、タンニンの色味が出て難しいとのことでした。
数年ほど前に、ベースに使用する革を栃木レザーから、昭南皮革に切り替えました。
昭南皮革の革は、ヌメの状態で、少し赤みがあります。ベースに赤みがあるならオリーブのような緑を含んだ色で染めたら、綺麗なベージュになるのではとの着想のもと革作りをスタートしました。色を染めることに意識が向いてましたが、打ち消しあう染め方があるとは、盲点でした。
2023.6.21
over the RainCowについて
2023.5.15
ビニロンシリーズの廃色について
ビニロンシリーズは、サックス、チャコール、レンガの3色展開でアイテムを制作しておりますが、ビニロンの生地の生産が難しくなり、廃盤になるとの連絡を生地屋さんからいただきました。在庫限りで終了とのことでしたが、チャコールの生地はずでに在庫がなく、チャコールは工房にある生地がなくなり次第、終了となります。
サックスとレンガのみ生地を仕入れる事ができました。
今後はサックスとレンガの生地がなくなるまで2色展開になります。2色を制作しながら、次の素材を探せたらと思っております。
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急なお知らせとなりましたが、僕自身も数日ほど前に知りました。
在庫がある別のカラーを加えた新たな3色にしよう、とか、チャコールの生地を持っている生地屋さんを探したりもしましたが、残った2色を並べて眺めていると、「2色という少ない色展開もいいのでは」と不思議と腑に落ちている自分もいました。
生地屋さんと「素材との別れは寂しいですね。」と、生地がなくなっていく感触を話せたのもよかった。ビニロンのチャコールくん(生地屋さんの色ネーム・スレートブラック)ありがとう、大好きでした。ちゃんと言葉にしておきたいと思います。
ひとまずは、手元にある素材を慈しみながら、しっかり制作していこうと思います。
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花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ
2023.5.12
5/25-6/4「ANDADURA 展示会」at ロク(京都)
京都のロクさんで、5月25日から6月4日に、手のひらにおさまる小さなお財布たちの展示を行います。定番の革 & ビニロンの中から、小さなお財布を展示します。
写真は新しく作ったベージュの革です。革屋の佐藤さんと、ここ1年くらいずっと試行錯誤していた色。
ベージュの色は、独立してから、佐藤さんに要望していた色です。
これまでは、僕の希望するベージュの色味が出せないと言われてきました。
顔料を使えば出せるけど、タンニン鞣し&染料では、タンニンの色味が出て難しいとのことでした。
数年ほど前に、ベースに使用する革を栃木レザーから、昭南皮革に切り替えました。
昭南皮革の革は、ヌメの状態で、少し赤みがあります。ベースに赤みがあるならオリーブのような緑を含んだ色で染めたら、綺麗なベージュになるのでは!との着想のもと革作りをスタートしました。色を染めることに意識が向いてましたが、打ち消しあう染め方があるとは、いやはや盲点でした。
ベースのヌメは裏面は白いので、素直にオリーブの色味になります。この表裏の色の違いが、どうなんだろうと頭を悩ませましたが、自分でサンプルを使っていると、なぜだかは分からないけど、裏面の緑みがスーっと消えていき、素直な色味になりました。まだ、1つしか使っていないので、全てがそうなるとは言い切れないですが、この葉っぱのように変わる裏面の色も、ベージュの革の面白い&不思議なところです。「ヌメで作れませんか?」と要望をいただいたこと、ヌメのベースに赤みがあることなど、さまざまな偶然が重なり生まれた色味です。
ベージュの革について書き始めると、長々となりますので、また改めて書きたいと思います。
ようやくお披露目できるのが楽しみです。
小さなお財布と共に、見ていただきたいです。
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「ANDADURA 展示会」
会場:ロク
京都市左京区聖御院山王町18番地メタボ岡崎101
日時:5月25日(木)〜6月4日(日)
営業時間:13:30ー18:00 水曜定休