ANDADURA

BLOG

2025.1.22

キャメルとブラウンの革について

 
ANDADURAはキャメル、ブラウン、ネイビーの3色から、ベージュとネイビーの2色に切りかえますと、お伝えしてきましたが、キャメルとブラウンの革は、今後の修理に必要な革をストックしますと、残量が少なくなりましたので、受注生産はストップし、online shopでの在庫限りで終了となります。
 
キャメルとブラウンの2色は、お財布を裁断するには、部位の見極めがあり難しいですが、キーホルダーや小さなアイテムに使うには、たくさん残っていますので、素材がなくなるまで、作っていく予定です。
 
独立当初からANDADURAを支えてくれた色に、感謝しつつ、これからのベージュとネイビーの2色もよろしくお願いいたします。
 
 
2025.1.22 | information material

2025.1.21

Relation

 
使っていただいたお財布を、カードケースとキーホルダーに作りなおしました。
作り直して使いきるRelationという試みです。
 
 
 
ご要望は、カードケース1つとキーホルダー2つでしたが、ばらしたパーツを眺めていたら、中のパーツも活かしたくなったので、針穴も活かして裁断し、作り直しました。
 
 
修理やリレーションでお財布をお送りいただくことは、僕にとっては、お財布との(10年ぶりくらいの)再会なので、その時に、どんな気持ちで作っていたんだろうな、と作業をしながら思いを巡らせます。
 
その時、その時で、革の質感や、針のピッチなどは微妙に変わっていますが、手を抜いて作っているものが1つもない(あたりまえだけど)ということに、誇らしい気持ちになったりします。
 
修理して長く使っていただけることは、素直に嬉しく、リレーションで、昔作ったお財布と再会し、新たな形に作り直しできることは、作っていて満たされます。実験的にはじめた試みだけど、こんな気持ちの良いことは、しっかり継続させたいなと思います。
 
作り直したものを、「また頑張ってこいよ。」とお送りする時も、すごく気分がいいです。作っている本人が何かに励まされる。ほんとうにありがたいです。
 
 
2025.1.21 | repair

2025.1.21

修理の風景

1月はいくつかのお財布の修理をしました。

 



LGW09は、引き手交換の修理をしました。10年くらい使われているものですが、引き手以外の状態も良く、乾燥している箇所にオイルを入れてメンテナンスしました。

 

 
LGW05・ファスナー長財布は糸の縫い直し補修と、引き手交換の修理をしました。糸が擦れ切れている箇所があり、重ねて縫うと目立ちそうだったので、一旦すべての糸をほどいて、縫い直しました。
 
どちらのお財布も、使われている方の形になっていました。
 
 
LGW06・大容量財布は13年くらい使われていて、ホックのあて革が切れているのと、革自体の痛みもあり、今後10年は使いたいとのことでしたので、盤面交換を提案しました。
引き手も新しいものへと交換しました。
 
 
中のパーツは活かして使うので、もともと空いているパーツの針穴を、裏から表にうつして、その針穴を縫っていきます。
 
 
 
盤面を眺めながら、もともとの盤面でカードケースとコースターを作り、修理したお財布と一緒にお送りしました。
 
 
お財布を使われていて、不具合などありましたら、修理フォームより、お問い合わせください。
 
 
 
2025.1.21 | repair

2024.12.28

仕事納め

 

急に年末がやってきたようで、気がつけば仕事納め。
大掃除でもしようかと思ったけど、通常制作がしたいなと思ったので、
正月は旧暦を採用するとして、淡々と制作する。

今年は「しゃーない(しかたがない)」と「知らんがな」「まっ、なんとなく」という言葉をよく使った一年でした。

今年もありがとうございました。

 

 

2024.12.28 | note

2024.12.21

ついつい

 
ものを作ったら、名前をつけて、なにかしらの文章で、どんな風に作ったのかと綴ることが、自然とセットになっています。ものをおさめるパッケージを考えることも、その連なりのひとつ。
 
 
今回は、ちょうど良いもの見つからなかったので、試作の型紙などに使う、ポール紙でパッケージの型紙を作り、ボール紙で作りました。
 
パッケージはついつい作ってしまいます。
 
 
「ついつい」がてら、簡易梱包のための、ダンボール枠も作りました。
 
 
 
2024.12.21 | note

2024.12.21

/ oblique /

oblique=斜め」という切り口で、小銭入れ、マチ付きポーチM、Lの3型を作りました。
 
 
cion case
size : w105×h68×d10 (mm)
material : suede
 
小銭入れ。最初にフッと作ったのは、何年前かは覚えていませんが、チャコールのスウェードで作ったこともあり、ネズミと呼んでいました。
その当時は、同系の革色に手持ちがなく、そもそもなるべく単一の素材で作りたいという意図もあり、ありもののファスナー引き手で着地させようと思っていましたが、組み合わせに納得できないこともあり、ボツにしました。今は、いくつかの革色が工房にあること、単一の素材でなくてもいいな(引き手だけ色が濃くなっていくのもいいなと思える)と思えたこと、「斜め」という切り口を得たことで、制作してみようと思いました。
このかたちは、自分でも少しよくわからない部分もありますが、ずっと気になっている存在でした。気に入っていただける方、いらっしゃいましたら嬉しいです。ネズミと言いながらも、異素材を組み合わせられることが嬉しく、ネイビーでも制作しました。
 
 
 
d pouch M
size : w162×h98×d45 (mm)
material : goat & suede
 
d pouch L
size : w220×h130×d65 (mm)
material : goat & suede
 
 
dポーチは、MとLの2サイズ制作しました。引き手は同系色の革を用い、ファスナーの生地はグレー味のあるベージュにシルバー金具です。
 
素材は、スウェードと銀すりゴードで制作しました。スウェードはチャコールとネイビー、銀すりのゴードは、ANDADURAの定番の革を作ってくださっている、佐藤さんが作っている革です。黒の染料で染めたものですが、ネイビーのような色味のインクと、素直な革の色味のタンの2色です。黒染料のインクの色味と引き手のネイビーが合うのは、同じ佐藤さんの革だから色が合うのかな?と、組み合わせられる喜びを感じました。
 
dポーチのdは、奥行きをあらわすdepthのd、日常の小物を入れることを想定して作りましたので、dにはdayも少々かかっています。
 
 
online shopにアップしています。
よろしければ、こちらからご覧ください。 
 
 
 
ー長めな制作話ー
 

手を動かしながら、新しいものを作る。

前の展示会に在店していた時に、「ポーチをスウェードではなく銀面のある革で作ってみよう」とフッと思ったので、ひとまずはそこを起点に、革屋の佐藤さんが、柔らかく仕上げてくれた革で試作してみる。
 
今あるポーチは四角いタイプなので、台形で試作する、ファスナーのパーツで間口が狭くなるので、口元を少し広げる形は試してみたいと思っていた。
そういえば、斜めの線を用いたことはあまりなかったなと、ふと思う。何度も台形の形を試みるも、斜めの線が、少々作為的すぎる。何ミリでテーパーをかけようが、作為感は消えてくれない。さて、斜めをどう扱おうか。
 
「斜め、斜め、斜め。」
 
斜めという言葉が、頭のなかに浮かぶと、ブライアン・イーノ氏が作った「oblique strategies」(直訳:斜めの戦略)というカードの名が思い出される。
このカードの愛用者(カードは手に入らないのでブラウザ版を愛用)でもあるので、「oblique strategies」と頭の中で唱える。strategies・戦略かぁ、と頭の中で「斜めの戦略、斜めの戦略」と唱える。台形で斜めを生むのではなく、結果として斜めを生むかたちの方が、戦略的でもあるし、斜めという線も楽しめそうだ。マチができると、必然的に斜めの線が生まれる。いいね。そうしてみよう。oblique strategies」という言葉に引き寄せられながら、作り方の輪郭がぼんやりと見えてくる。
 
台形ポーチはボツにして、新作墓場(ボツになった試作たちが眠る箱)行きにする。ずっと前に作ってボツにしていたマチ付きのポーチに着眼する。新作墓場から取り出して、眺め、今回の作り方では、これを起点にしてみようか。ボツにしたその頃は、素材をうまく組み合わることが出来なかったけど、今は様々な色や、素材が工房にあるので、なんとか組み合わせられるかもしれない。
 
ネズミみたいな小銭入れも、ずっと前に試作して、「なんだかよく分からないものができた。」(このアイテムもパーツの組み合わせがうまくいかなかった)とボツにしていたけど、斜めという切り口を得て再浮上。よく分からないながら、ずっと気になる存在でもあり、たまに新作墓場から取り出しては、
眺めていた。ネズミと呼んでいたので、当時試作していた、チャコールのスウェードで作ってみる。眺めて、使っても、なんだかよく分からないなぁ。と思う。しかしとても何かが気にもなる。
 
今年は、「なんとなく」という言葉に、いつもより力点を置いてみようと思っているので、出してみることにしました。
 
「なんとなく」を携えると、さまざまなものに影響されながら、フワフワと新作が作れるようで、新鮮な感覚です。そのフワフワとした作り方は、なんとも謎で、これを意識してやろうと思っても、無理なんだろうな。今回も新作墓場から多大なるサポートを受けながら完成。過去の自分よ、ありがとう。未来の自分宛に、いろいろと新作墓場へ送り込むこともできました。よし。
 
 
2024.12.21 | products

2024.12.15

LGW03の盤面交換

 
LGW03・三つ折財布の盤面交換の修理をしました。
革のスレ、角の破れ、全体的な色抜けを直せたらと、ご相談をいただきました。
中のパーツはまだまだ使っていただける状態でしたので、色抜け補修、破れのパッチ補修と部分的かつ対処法的に修理するよりは、盤面を交換した方が、今後長く使えますので、盤面交換を提案しました。
 
LGW03は盤面が中の仕切りパーツとリンクしていますので、そちらも合わせて交換しました。
 
 
盤面の交換は、シミが出来たり、大きい汚れができた時に、提案する修理方法で、表の革が新たになるだけで、かなりリフレッシュされます。
 
 
糸をほどいて使い込まれた革を眺めていると、何かに使いたくなり、勝手ながら、仕切りパーツでカードケースを、表の革でキーホルダーを作り、修理したお財布と一緒にお送りしました。
 
 
2024.12.15 | repair

2024.11.22

「冬の日」at pieni (岡山)

12月7日から15日まで、岡山のpieniさんでひらかれます、グループ展『冬の日』に参加いたします。ANDADURA以外に、いろんな作り手さんも参加されます。
 
pieniの岡野さんから、お誘いいただいた時は、少し暖かく冬のリアリティはなかったですが、展示がはじまるころには、しっかり冬になっていることと思います。暖かくして、お越しいただけましたら幸いです。
 
「冬の日」

スイノカゴ.     白樺細工
deco +  鉄とアクセサリー
中野由紀子  硝子
Grid Kitchen    焼菓子
ANDADURA  
 
会場:pieni deux
岡山市北区出石町1-4-6
日時:12月7日(土)~ 15日(日)
営業時間:11:00ー18:00(土日)/  13:00ー19:00(平日)
お休み:12月9日(月) / 12月8日(日)11:00ー15:00
 
2024.11.22 | information

2024.11.11

LGP02 のサイズアップ

 
ご要望いただき、LGP02・トレーペンケースをサイズアップして制作しました。
ボールペンやシャーペンは140mm前後が多いですが、中に入れる予定の色鉛筆は170mm。
 
色鉛筆は削って使うので、短い長さのものも含まれることを考慮し、ペンケース自体が
大きくなりすぎないよう、必要最低限のサイズアップを提案しました。
 
最初はメールでやりとりしていましたが、電話をいただき、お話しながらサイズ感を決めていきました。やはり、話し合って決めていけるのは、誤差が少ない気がします。
 
ペンケースのバランスが崩れないよう、縦横比は変えずにサイズアップした型紙を作りました。定番のものより、少しゆったりとしたサイズ感です。
 
お届けした後に、「理想通りのサイズ」とのメッセージもいただけて、ひと安心しました。
 
鉛筆を多く持ち運ばれる方は、こちらのサイズがいいかと思います。こちらのサイズへのサイズ変更は+1.100円(税込)です。ゆったりとしたサイズへの変更をご希望の方は、ご連絡いただけたらと思います。
 
 
2024.11.11 | products

2024.10.24

小さな冊子「そ こ」

 
小さな冊子「 そ こ 」は展示会で、ものといっしょに言葉も置いておきたいと思い、tirupatiの森永夫妻と妻の綾乃といっしょに作ったものです。
 
そのほかには、ご注文いただいたお財布と一緒に送ろうと考えていました。独立したばかりの頃は、気に入った本の「ここぞ」というページをコピーし、お財布と一緒に勝手に送っていたので、これからは、自分たちで作った読み物を添えてお送りできることが嬉しい。
 
そこ、というのは、ここ と あそこ の あいだ の領域です。境界と言っていいかもしれませんが、そこに明確な線があるわけではなく、波打ち際のような、おおらかで揺らぎのある境界のイメージです。
 
その揺れ動く領域のことを頭において、冊子を作る中で、この冊子で僕自身の境界に揺らぎを与えてみるのも面白そうだと、思いはじめました。僕自身が話をしてみたい人や、なにかを共にしたいなと思う人に、この小さな読み物を送ってみるのはどうだろうか?友人や仕事の関係とは、少し違った、不思議な関係が生まれるのでは、などと夢想しました。
 
というわけで、ふっと思いついた人や、気になっている方に勝手にメッセージを送りつけたりしました。こういう仕事でもないし、遊びでもない、よく分からないイレギュラーな行為は、新鮮な気分にさせてくれる。まぁ、楽しみを見つける遊びに近いのかもしれません。冊子遊び。文通ってやったことないけど、きっとこんな楽しさなんだろうな。
 
もし、冊子遊びに、興味あられましたら、連絡いただけたらと思います。何かしらのお店などに置いていただける方で、ご興味ありましたら、冊子をお送りいたします。
 
 
 
 冊子は不定期で、発行します。印刷されて手元に届きましたら、勝手にお送りするというかたちになると思います。お送りする際は、次号も、勝手に送ることになりますので、飽きたり、合わないと思われましたら、もう送らなくていい旨、お伝えください。合う、合わないは当然あることですので、送らなくていいよ、と言われても「そうか、合わなかったのか。」と思うだけです。合わないと思いつつ送られるのは、小さなストレスかと思いますので、ご遠慮なくお伝えくださいね。
 
家づくりが終わったら、小旅行に行こうと思っています。その時に、冊子を置いてくださっている方を尋ねながら、旅するのも面白そうだなぁ、と思っています。小さな読み物ですが、面白い場所に連れていってくれそうな予感。小さな冊子だけど、いろんな遊び方があるものだ。
 
メッセージは、info@andadura.netにメールをいただくか、インスタでDMに連絡ください。楽しみに待っております。
 
 
【「そ こ」を置いてくださっているお店さん】
 
 
・青森
 
・栃木
 
・東京
 
・長野
 
・静岡
 
・京都
 
・和歌山
 
・兵庫
 
 
・広島
 
・鳥取
 
・長崎
 
 
お近くのお店さんで見かけましたら、ぜひ持ち帰ってやってください。
お送りして時間がたっている場合、お店に置いていない場合もあるかと思いますが、
細々と続けますので、どこかのタイミングで出会えますこと、楽しみにしています。
 
置いてくださっているお店さんも、改めて、ありがとうございます。
 
2024.10.24 | information そこ
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