編集は、やわらかな 眼差しで眺めること
2021.8.24
karuku
編集は、やわらかな 眼差しで眺めること
2021.5.14
山の上から こんにちは

2021.3.31
\ レジ横 POP UP at 84 /
日時:4月1日(木)〜24日(土)
営業時間:13:00〜17:00
展示期間中も水・日曜定休
2021.3.23
First Rucksack
広島にあります、認定こども園さざなみの森さんと一緒に、子供たちが使うリュックを作りました。生地選び、色、仕様などを、菜穂さん、松井さん、さざなみの森のスッタフの方々と、対話しながら1年半くらい前からゆっくりと進めてきました。




今回は初めて縫製を縫製屋さんにお願いし、僕はデザインに専念しました。量産に落とし込む際に、スタッフの皆が制作出来るよう、ネジを緩める工程を経る事で、モノに客観性が帯びます。これが量産の楽しさか!と感じる事が出来たのも、すごくいい勉強になりました。
子供のアイテムを作る事も初めての経験です。これまでは、自分の体を使って使い心地を確かめていましたが、子供の使用感は見て感じる事しか出来ないので、じっくり観察しました。リュックを背負って違和感なく遊ぶ様子や、気持ちいい〜、といってくれる子もいたりして、たくさん背中を押してもらいました。









4月から子供たちが使う姿を想像するとホクホクした気持ちになります。
工房の中でものを考えるというより、さざなみの森の風景の中でものを作ったという手触りが残ってます。子どもたちの成長に寄り添うものになれば嬉しい限りです。




2021.2.19
【Relation】作り直して使いきる

という言葉があります。初めて読んだ時に、モノをつくる者として、向き合う必要のある言葉だと感じました。修理をしっかりアナウンスするのもそういう意味合いです。今回はもう一歩この言葉に踏み込んでみようと思います。
お財布の革を使いますので、どうしても小さいアイテムになります。とりあえず、Over the rainCowで作ったキーホルダーとカードケースから始めますが、欲を言えば、もう少し選べるアイテムがあり、長財布など比較的大きな革は、(使える革を全て使い)数種類に作り直して、使い切っていただく、というのが目指すところです。


僕自身工房で履く、作業用のパンツは膝がすぐに破けますので、破けたら、ショートパンツにして履きます。Tシャツもクタクタになったら、丁度良いサイズに切り分けて工房のウエスにして、使い切ってます。「作り直して使いきる」は普段自分がやっている事でもあります。単純にボールペン使い切るだけでも、そこはかとなくホクホクした心持ちになりますし。
使い込まれた革は、時間と共に少し痩せて物としての革の厚みが適正でない場合があります。使い切っていただく、という試みですので、その辺りはご了承下さい。
2021.2.16
「岡山県民藝振興株式会社展」 at くらしのギャラリー
岡山にあります、くらしのギャラリーさんで3月5日より開催される「岡山民藝振興株式会社 展 -僕らの15日間店長-」に参加いたします。
この最後の晩餐オマージュのDMからは、石川さんから届いたメッセージ、「僕らの仕事が少しでも懐中電灯の様に灯せたら嬉しいなと思っています。」という言葉をビシバシと感じました。
ANDADURAは3月10日の店長を仰せつかってます。
その他、「はねもんガチャガチャ」という、はねもん(使えるけど売り物にはしにくいもの)をガチャガチャでお渡しする企画がございます。ANDADURAでは、西日本豪雨で浸かってしまったお財布の中で状態の良いものを選んで提供します。
また、同じく水に浸かった革で、たくさんコースター(ガラスの展示ですので)を作りました。今展でご購入下さった方に先着120組ペアでプレゼントいたします。
水に浸かったお財布は近所の方にプレゼントしたり、革屋さんが懸命に直して下さった(それでも汚れが取れない。)革はレンタルするお財布を作ったり、Over the rainCowという汚れを避けて裁断できる小さなアイテムを作ってみたりしました。そして今回のコースターでおおよそ使い切る事が出来ました。
この革と向き合うことは学びが多いぞ!とビビッときた直感に従い、使い道を考えました。シェアしたりプレゼントしたりするいつもと違うやり方ができたの、この革のおかげだったとと思います。
水に浸かった革は分けて管理していましたので、目に入ると、どうやって使おうかと考えてしまいますので、今回使い切る事ができて、ホッとしてます。少し開放感があります。さまざまな形のコースターがありますので、楽しんで選んでいただけましたら嬉しいです。
・・・
『岡山県民藝振興株式会社展』
-僕らの15日間店長-
昨年の吹業廿年記念展は、全国の学校が一斉休校になる不安な時期に開催していただきました。あれから一年、窯に向かい考えるなかで岡山の工藝を再発見するきっかけにもなりました。
展示会の名前からついに屋号も僕の名前もなくなりましたが、僕の器と僕がワクワクする工藝とともに「くらしの友いろいろ」全力で準備いたします。
石川硝子工藝舎 石川昌浩
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【キャスト】
・工房正島 正島克哉
*高城染工
*Dove&Olive 小野一
*ANDADURA 山本祐介
*一陽窯 木村肇
*瀧川卓馬
・石川硝子工藝舎 石川昌浩
*Womb testis 西原洋行
*てのひらワークス 小林智行
*Lathe 藤田仁志
・匙屋 さかいあつし
・松本家具研究所 松本行史
・石田直
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『岡山県民藝振興株式会社展』
-僕らの15日間店長-
くらしのギャラリー
2021.03.05(fri)-03.21(sun)
火曜日定休日
11:00〜19:00
岡山市北区問屋町11-104
でんわ086-250-0947
gallery@okayama-mingei.com
2021.2.5
革の裏面について
ANDADURAの革は2010年の独立当初より革屋の佐藤さんと共に作り上げてます。
革のベースとなるタンナーさんをいろいろ試したり、工程を変えたり、その時々で
一番いいと思う作り方で革を作ってきましたが、表だけでなく、裏面を仕上げるという
やり方はずっと変えずに行ってきました。写真右が革の裏面。
通常のやり方では、革を仕上げた後に、革の厚みを調整する革漉きを行いますが、
ANDADURAの革は最初に漉いて、そこから仕上げていきます。
それにより、裏面もキッチリ仕上がった革になります。
ANDADURAの製品は裏張りなど、自分が余計だと思うことはしていないので、
余計なことをしない代わりに裏を仕上げています。
通常のやり方は通常のやり方の良さがあり、安定的に革を作れますが、
それぞれに一長一短があります。どっちを取るかかと思います。
最後に漉くと、厚みのブレは漉き加工の精度のみのブレですが、
最初に漉くと、染色やら、表アイロン、裏アイロンなど、様々な工程の中でブレが大きくなってきます。革をしめるプレスアイロンで革がしまり、季節やロット、タンナーの種類、原皮などでしまる割合は異なり、厚みがブレてしまいます。
ですので、1枚1枚の厚みを変えて、ブレても許容できるように工夫しています。
今になって思うと、これって知らないから出来たことだなと思います。
いろいろ知識があったり、その後の苦労が分かったりすると、躊躇して出来なかったと感じます。
とはいえ、いろいろ考えるきっかけにもなりましたし、胆力のようなものも
2021.1.23
短い散歩
ストリーミングでも聴けますが、ダウンロードしてリピート再生で散歩musicとしても心地よいかと思います。
個人的には夕暮れ時、漏れてくる夕飯の匂いを感じながらの散歩中、というシュチュエーションがいいなぁ。

短い散歩:大島亮
楽しいこと、心地よいことは、共有したいと思いアップしました。
「短い散歩」の音源は下のボタンよりダウンロード頂けます。ぜひ♪
2021.1.4
風の径
あけまして、おめでとうございます。
2020.12.31
もの言わぬ相棒
工房の風景。ミシンが2台。鉄製のもの言わぬ寡黙な相棒。
ふと思い返してみると、生活の傍には常にミシンがあったなと思う。
中学校2年生の頃から(おばあちゃんに貰った)マイミシンを持っていたので、かれこれ25年ほどミシンと暮らしている計算になる。
最初のミシンはコンピューターミシンで、大学卒業まで使い続けた。
その後、8台くらい様々なミシンを使った。コンピューターミシンの後は、職業用の直線縫いミシンになり、鋳物の職業用ミシン、工業用ミシンと少しづつミシンが変化していった。
今でも、古い家などで足踏みミシンが使われていないのを見ると、少し寂しい気持ちになる。ミシンの佇まいは生き物を想起させる。今の2台は同機種の年代違いのもので、頼もしい兄弟のよう。
何でミシンに惹かれるんだろう、と思っていた時、『ドラムマジック』ミッキーハート著を読む。そこでは、ドラムはどこかに連れていってくれるヴィーグルであった。ミシンも同じだと思った。ミシンはものを縫い合わせる事で、どこかに連れていってくれる乗り物。
ミシンの誕生の歴史は少し悲しいもので、『発見発明小事典』エドワード・デ・ボノ著、によると1755年イギリスのC・F・ワイゼンホール氏がミシンに使う2重針の特許を取る。1790年にはT・セイン氏がミシンの形態を備えた装置の特許を取得。
1830年にフランスのB・ティモニエが木製のミシンを考案。1840年代には軍服の縫製用にミシンが使われるも、失職を恐れた職人たちのためにミシンは壊される事になる。ティモニエは命からがら逃げ出し、1848年には、木製ミシンに改良を加えイギリスとアメリカで特許を取得するも、ミシンは販売せず、死んでいった。
その後、アメリカのE・ハウなどがミシンの特許をイギリスで取得し、本国アメリカに戻ると自分が考案したミシンは事業家たちに製品化され、訴訟沙汰になる。
その後、様々な企業が参入し、ミシンは普及する事となる。
この新しいテクノロジーに対する反応は、現在と同じだなとしみじみ思う。
ティモニエさんの木製のミシン使ってみたかったな。現在のミシンとは違い、手のかかる愛嬌のある相棒になったであろう。
大掃除も終わり、ミシンもしっかり整備する。年末の恒例行事。
ミシンが綺麗になったら、糸を取り外し、押さえの足をあげて、裸の状態にして、年末年始はしっかり休んでもらいます。みなさまも良い年をお迎え下さい。