ANDADURA

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2025.9.3

jiji exhibition 2025 AW at axcis に参加します

 

9月19日から和歌山でお洋服を作っているjijiさんの展示に、友情出演(!?)的に参加します。場所は岡山にあります、AXCIS CLASSICさんです。

jijiさんの展示に花を添えるというか、一粒で二度美味しいというか、そんなかたちでの参加です。20日はjijiの引網さんと一緒に在店しますので、遊びにいらしてください。

 

AXCISさんより

 

和歌山県紀伊半島。

海に囲まれて、風がすーっと心地よく抜ける小さな街の、お店兼アトリエでjijiさんのお洋服は生まれます。

今年もシンプルで心地よい日常着がテーマのjijiさんのお洋服の展示販売会を開催します。

今年はjijiさんのおともだち、ANDADURAさんの革小物も一緒に並びます。素材の良さがしっかりと感じられ、使えば使うほど自分に馴染んでくるかっこいい革小物たちです。

20日にはおふたりとも在店のご予定です。

ぜひお越しくださいね◎

 

jiji

 

素材の良さと美しい佇まい

潔い仕立てに重きを置いた日々の一着

着る喜びを感じられる特別な日常を

その時々に思いついたアイデアやイメージを

日々メモに記し、ストックしています。

それは一枚のポートレートのもあれば、

縫い方、生地のことなど。

服をつくる時に丁寧に組み立て、形にしていきます。

生地選びには時間を費やします。

その生地が持つ個性と向き合い、

パターンとのバランスを模索しながら

美しいフォルムに仕上げていきます。

「一枚の生地の向こう側に、誰かの日常がある」

そんなくらしの風景を思いながら日々、服をつくっています。

 

 

jiji exhibition 2025 AW

会場:AXCIS CLASSIC 2F GALLERY

岡山市北区田中134-105

会期:919日(金)~ 28日(日)

営業時間:11:0018:00(平日)11:0019:00(土日祝)

お休み:水曜日

jiji - web site

 

 

2025.9.3 | information

2025.8.30

constellation / jiji - SLANT


 

和歌山で、お洋服を作っているjijiさんと今年も一緒にカバンを作りました。
今年で3型目です。

最初のカバンを制作する時から、jijiの引網さんにイメージを聞いて僕が形にするというのが、自然とjijiさんとの恒例の作り方になっています。

今回もサイズ感、イメージをお聞きし、一旦、自分の中に取り入れる。イメージが遠くまで動くように体調を整え、カバンのイメージをする。
斜めになったカバンを身につけた人が出てくる。試作を重ねて、イメージの中の線を探す。イメージを追いかけるように作るのも、毎年恒例の作り方ですが、毎年テーマ(気分とも言う)みたいなものは少し変わっている気がする。

タグやパッケージは僕が(打ち合わせもなく)勝手に作るというのも、毎年恒例のやり方。カバンと同じ角度に傾いた文字が、タグの穴位置をずらすことでタグが傾き、文字が平行になるようにしました。

これまでの2型は「FLAT」という名でしたが、「何か微妙に違うよね。」と引網さんは、このカバンに「SLANT」と名付けて下さいました。毎年恒例なことも嬉しいし、少しずつ変わっていくのも嬉しい。そんな風にできた「SLANT」をよろしくお願いします。

 

 
jiji 引網さんより
 
私は基本的に過度なデザイン性のあるものは好まないので、シンプルなANDADURAのカバンは日常使いにとてもよく馴染みます

今回新たに制作を依頼したカバンは、機能性を重視したアシンメトリーなデザインで、物の出し入れをしやすくするために傾斜がつけられています

ただ、実際に肩にかけてみるとその傾斜はほとんど目立たず、きちんと機能性を備えながらもシンプルに見える佇まいがとても気に入っています
 


SLANT
size : w352×h285 mm
shoulder length : 790mm
color : graige . navy
 
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jijiさんのONLINE STOREでご覧いただけます。
 
 
2025.8.30 | information products

2025.8.27

腰袋用ベルト

 

プレゼントにと腰袋用のベルトを作りました。

自分用に何個も作り、使っているベルトを少し改良して制作しました。肉厚で柔らかいテープに、マグネットでワンタッチで脱着できるバックル。腰袋の脱着が楽なので、休憩の時に腰袋をつけたまま、ということも少なくなります。

 

 

ベルトの端がピラピラしないように、角カンをつけて、本体と一体になるようにしました。

 

 

バックルとベルトテープの縫いは、段差をなるべく少なくするために、テープは折り返しはせず、通常のミシンで、ひと針ひと針カンヌキ縫いをしました。

 


作業のしやすさに特化した、ベルトになりました。

 

 

2025.8.27 | note

2025.8.25

川の無限

 

週末は祖谷川に川遊びに行ってきました。
妻の誕生日だったので、小旅行。

子には、「綺麗な川で泳ぐと、1週間くらいずっと爽やかに過ごせるよ。」と言っていた。
「それって無限ってこと?」「そう、川で泳ぐとたしかに無限になるね。」
というわけで、無限になりに川へ。

かずら橋から、上流に散策すると、川の間に、大きな丸太が挟まっているのが見える。

その丸太の半分は木で、半分は石化して、石になっている丸太だった。木って石になるの?と思ったけど、目の前の丸太は、木が石になることを、その姿で示してくれている。

一度、半木半石の丸太を見たあとでは、どの石が木が長い時間をかけて石になったものかが分かるようになっている。今立っている巨石も、木が流され、堆積し、砕け、また堆積することを繰り返し、巨大な塊となり石化したものだったと分かる。それまで石としてしか見えなかったものが、1本の丸太を見たことで、もともと木であったことを知覚できるようになっている。その知覚を通して、木の時間がその場に立ち現れてくるように感じる。不思議な感覚だ。

川を歩いて下る際は、皆で、「これは木だったやつだね。」などと言いながら、新しく開いた回路を味わうように、さまざまな石を眺める。「石だけど木にしか見えないね。」どうしてこれが石に見えていたんだろうか?

石化した木には、堆積して固まりになったものもあるけど、1本の巨木だったであろうものも紛れていて、木であったことを想像できない太さだった。大昔にはこんな大木が生えていたのだろうか。その木だった石はまさに、「恐竜時代のメッセージ」で、そのメッセージをしっかり受け取ったとは言い難いけど、「しっかり見たよ、君たちはもともとは木だったんだね。」と小さな声でささやくくらいは出来た。

川で泳いで無限になるという趣旨とは、少し違った角度で、無限を感じた週末でした。

 

 

 

2025.8.25 | note

2025.6.25

「ANDADURA展示販売会」at HOTOLI(熊本)

7月5日から21日に熊本にあります、HOTOLIさんで展示を行います。
 
HOTOLIさんは「いえとくらしの道具」を扱うお店さんです。住宅設計という、住まいづくりをされながら、営まれています。
 
住宅設計という暮らしを考える眼差しで、ものに向き合われているように感じます。
 
僕も、家づくりの真っ只中にいて、ものを作りつつ、家づくりを通して暮らすことを考えている最中です。そもそも、「生活こそが財産である」というジョン・ラスキンの言葉がしっくりくる身としては、生活という足元のことを考えてはいたけど、実際に家を作るとなると、具体の連続で、実際にやってみるというのは、考える、とは少し違う地点にあるような気がします。
 
ものづくりと家づくりをする中で、考えたり、立ち止まったりしながら感じたことは、おそらくHOTOLIさんも共有されている感覚のような気がして、いえとくらしの道具という言葉も、とても具体的に響いてくる。
 
熊本では、はじめての展示になります。熊本というか九州での展示もはじめてです。はじめましてのみなさま、よろしくお願いします。
 
 
「ANDADURA 展示販売会」
会場:HOTOLI
862-0921 熊本市東区新外3丁目1-10
会期:7月5日(土)~ 21日(月)
営業時間:11:00ー17:00
 
 
因みに、ラスキンの「生活こそが財産である」という言葉は、丁寧に暮らす、というベクトルではなく、なりたい職業につき、理想の自分になったとしても、そこにあるのは、リアルな日々の生活の時間である、という当たり前すぎるほど身も蓋もない話で、その瞬間が満たされていることを財産という言葉に託したものと解釈しています。
 
2025.6.25 | information

2025.5.26

週末に作ったもの

 

脚立に登らず地面にいながら雨樋掃除ができるように、パーツを強引につなげて(パーツの隙間は無視して)ブロアーを改造。

下の枝は、土で固まった箇所をゴリゴリする道具。ちょうど良い角度の枝ぶりの木を選んで制作。(枝を切っただけ。)

これで、2階の屋根の雨樋も掃除できるようになった。

地味ながらも、安定しない脚立に乗って作業しなくていいので、梅雨前の雨樋の掃除が、少し楽になりました。

 

 

2025.5.26 | note

2025.5.23

テーブルの上の十字

 

ビニ板の下に、A4用紙に書いた十字がある。

ずっと使っているので、何年ものの十字だろうか。記憶にはないけど、引越しの度に新調しているような気もするので、おそらく3代目の十字になる。
 
ある時、ホックを打っていて、玄能で打つ力が逃げないように、テーブルの足の中心でホックを打つのが良かろう、と思い、ささっとA4用紙にマッキーで十字を書いて、ビニ板の下に潜り込ませた。
 
その時から、ただテーブル足のセンターを教えてくれるだけで、なんの主張もしない十字が現れた。
 
記憶にも残らず、普段は忘れてしまっている十字だけど、今日はなぜだか、10秒ほど、十字を見てみた。
まぁ、格別感じることはなかったけど、文章にしておこうという気にはなったので、書いてみました。

 

 

 

2025.5.23 | note

2025.5.23

仲良きことは

 

少し前に、染料入れと薬品入れをガラスにしたいと、ふと思い立ち、工房にやって来た実験用ガラス容器。

 

 

使ってみると、片方を使うときは、もう片方がフタ置きになってくれ、もう一方を使うときも、同じように、もう一方がフタ置きになってくれる。

 

 

まったく想像していなかった使い勝手。嬉しい誤算。

この容器を使っていると、なぜか「倚りかからず」の詩が頭に浮かんでくる。

お互いをサポートし合うような、たまには倚りかかる関係性の容器を見ていると、今度は実篤氏の詩が頭に浮かんでくる。

 

 

 

2025.5.23 | note

2025.4.8

cotogotoさんでの展示終了しました

 

cotogotoさんでの展示、無事終了いたしました。久々の方だったり、はじめましての方ともお話することが出来て、楽しい時間でした。

文章を書いていると、ついつい長くなることが常ですが、「読んでるよ。」と伝えてくださる方もいらっしゃり、ありがたいなと感じました。
僕自身も、ご飯屋さんで美味しかった時には、「美味しかったです。」と伝える活動(?)を地味に行っていますが、やはり、言葉にして伝えていただくのは嬉しいことですので、今後も「美味しかったです。」と伝えることは大切にしようと思いました。

cotogotoの栗原さん、スタッフのみなさま、webページを作ってくださっている亀山さん、ありがとうございました。遠隔でのやりとりでしたが、安心して進めることができました。足をお運びくださったみなさまも、ありがとうございました。


展示会終了後も、引き続き、cotogotoさんで、お財布を扱っていただいています。動画でお財布の使い方など載せていただいていたり、紹介ページもとっても分かりやすく、書いてくださっています。ANDADURAのページで、いまひとつ分からないな、と感じられた方は、ご覧いただけたらと思います。
 
 
今回は久々の東京でしたので、展示後に東京散歩を楽しみました。お財布を修理してくださった時に、やりとりが生まれた方とはじめまして散歩を楽しみました。とても寒い日だったので、高円寺から祖師谷大蔵までの短い散歩でしたが、よき時間でした。
 
次の日は10年ぶりに益子に行きました。住んでいる時には乗らなかった、下館から出ている真岡鉄道に乗れたのも良かった。
走行する時に、加速していくモーター(真岡鉄道のモーターは気持ちがいいです。)を足の下で感じながら、草刈りが追いついていないおかげて出来た、草のトンネルを進んでいくのを眺めると晴れ晴れとした気分になりました。そんな気分で降り立った益子は、いるだけで楽しく、いつも食べていたケーキ屋さんのケーキを食べたりしながら嬉々として歩き回りました。久々の友人たちとも会うことができ、また行きたいなぁ、と早くも思い始めています。次の日は鎌倉に行ったり、いろんな方に、遊びに付き合ってもらいました。
 
ただ会って何気ない話をするということが、すごく大切なことなんだなと、シミジミと感じる毎日でした。遊んでくれたみなさん、ありがとうございます。
 
 
展示会の旅から帰ると、旅の余韻を味わいながら、掃除をしたり、身の回りを整えるのが、お気に入りの習慣でしたが、いつからか、その習慣が出来ないことも増えてきました。
 
今回は、旅は余韻を感じたいなと思ったので、旅と掃除をセットにする習慣を再開してみました。身の回りをしっかりと整えながら、日常のリズムに馴染んでいくのは心地よく、やはり、旅と掃除のセットはいいなと改めて思いました。
 
かれこれ2年ほど僕に直してくれるのを待っている(と感じる)割れた器たち10点を、ようやく金継ぎで直しました。工房も掃除をしていたら、なんとなく染料や薬品入れの容器をガラスに変えたくなり、いろんなガラス容器を調べ、新調したり、小さな木棚の引き手を革にしてみたり、ガタがくるであろう箇所に小さな釘を打って補強したり、少し斜めに傾く棚を直したりしました。
 
とっても小さな変化ですが、そういうささやかなことを大切にしたいと思う、今日この頃です。   
 
 
2025.4.8 |

2025.3.19

定番の革の原皮の変更について

ANDADURAの定番の革に使用する原皮(塩付けされた鞣される前の皮)を変更いたします。
鞣される革の前の原皮の産地の変更という、細かいことですが、お伝えさせていただきます。
 
ANDADURAの現在の定番の革は、昭南皮革というピット鞣し(プールのようなピット槽につけ鞣す鞣し方)で革を鞣すタンナーさんの作ったヌメ革をベースにして、個人で革屋をされている佐藤染革の佐藤さんに、染めと加工をお願いをして作ってもらっている革を使用しています。
 
昭南皮革の作るヌメ革の原皮の産地は北米産のものを使用しています。
少し前から、北米産の原皮のヌメ革がなかなか手に入らない状況が続いていました。その状況は今も変わらずに続いています。
これまでは、たくさんある北米産のヌメ革の中から、良いものをある程度(いい革ばかり選ぶと問屋さんに残る革のバランスが悪くなるので、選びすぎないよう選び)選んで革を作ってもらっていましたが、北米のヌメが品薄になり、今後は手に入るにしても、残り物を使わなくてはいけなくなることが予想されました。北米のヌメ革の入手に3ヶ月くらいの時間がかかる可能性も出てきました。
 
そこで、革屋の佐藤さんと相談して、地生と呼ばれる、日本国内の原皮を使った昭南皮革の革をベースにすることに、切り替えることにしました。
地生のヌメ革であれば、これまで同様に、良いものを(ある程度)選べることで、材料のストックがスムーズになること、革屋の佐藤さんも、この地生の革に可能性を感じていることから、試しに革を作り、お財布を作ってみて、僕自身も納得しましたので、原皮を国産の地生に切り替える判断をしました。
 
↑左が地生の原皮
 
これまでもANDADURAでは、栃木レザーのベースで、北米ヌメと地生ヌメなど、その時々で一番良いと思う素材を選択して、変化しながら革作りをしてきました。
 
タンナーさんは同じで、原皮の産地が違うだけなのですが、昭南皮革の北米産のヌメと、地生のヌメでは入れているオイルの量が違いますので、原皮を変更することは、お伝えしておいた方がいいように思いました。
 
これまでの北米の原皮は、さっぱりとオイルを入れていましたが、国産の原皮はしっかりオイルが浸透しているものになります。
どちらの革がいいわるいという話ではなく、それぞれの特性がありますので、これまでと同じように、佐藤さんと相談しながら、その革の良さが出るように試行錯誤していきます。
 
オイルの量による違いですが、浸透系のオイルは抜けにくいので、乾燥しにくく、経年変化は早くなります。オイルが抜けにくいので、革の良い状態が保たれ、強度につながりますが(※佐藤さん談)、オイルの分だけ、ほんの少し重たくなります。
 
原皮の切り替えのタイミングをネイビーとベージュで合わせることは難しいので、まずはネイビーから切り替えていきます。
今回作った革で、地生の原皮ベースの革作りの着地点が見えましたので、原皮の変更について、お伝えさせていただきます。
 
原材料の事など、状況は目まぐるしく変化しています。
この変化を良きものにできたらと、革作りに向き合っていこうと思っています。
 
 
 
 
2025.3.19 | information material
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