ANDADURA

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2010.7.5

爪切り仕事

爪を切る事は、おそらく革に携わるものにとって、仕事と呼んでも、良いのではなかろうか。

爪というのは、制作過程の中で、多く使う部位だからである。
ファスナーをカーブに沿って貼るのも、仮どめテープを貼るのも、
きっちりな長さで切るのも、爪の役割である。

革の仕事をし始めた時、いつもの様に、爪を切って、痛い目をみた事がある。
その失敗以来、爪を切る事は、仕事の一部だと思うようになった。

重要なのは、中指と、人差し指である。この爪を切るのは、少し緊張する。
そして、本日爪を切った。

明日の制作で、その成果が分かるのであろう。
まだ爪の形だけをみて、これは作業しやすい爪だ、とは断言できない、
まだまだな僕ですが、爪を切る事も制作の一部だという事が、
なんとも嬉しかったりするのでした。
2010.7.5 | note

2010.7.3

半シュリンク

ANDADURAの革についてです。
以前から何度か革について説明しておりますので、
「またかよー。」とお思いの方、今回はANDADURAが革屋さんにお願いしております、
オリジナルな部分についてのお話です。

ANDADURAの革は、スムースよりは、ぷっくらした雰囲気、
シュリンクよりは、かちっとした雰囲気を狙っております。

僕は『半シュリンク』と呼んでおります、この加工、
なかなか、手間がかかっているのです。

シュリンク(しわ、シボ)を出す行程は、薬品加工、型押し、ドラム加工があります。
その中で、一番自然なしわが出る、ドラム加工で革を作ってらってます。
大きいドラム(水無し洗濯機をご想像下さい)に入れ、くるくる、くるくると
回すと、革の重みで、自然なしわが出来ます。これがシュリンクの行程です。

それでは、『半シュリンク』とは呼べません。

一度ドラムに入れシュリンクにしたものを、
さらに、裏からアイロンでしわを伸ばします。

しわをだして、しわを伸ばす、というややこしい行程を経て、
『半シュリンクは』完成します。

「こんな質感の革を。」というややこしい要望
(その他、すごく細かく指示を出すのです。まったく)
に、応えてくれる革屋さんに感謝な『半シュリンク』なのでした。



※もちろん部位によって、スムース革に近かったり、シュリンク革に近かったりする場合があります。
2010.7.3 | material

2010.7.1

product写真追加しました。

product写真追加しました。
より、革の質感や、雰囲気が伝わる(ればよいな)写真を追加しました。

プロダクトページよりご覧になって頂けます。

下の写真は没になった、写真。
個人的には気に入っていますが、イメージ過ぎるなー。


2010.7.1 | information

2010.6.29

ANDADURAのおもちゃ箱

秘密の箱がある。
ベットの下から、たまに出して眺める箱。
『ビザールボックス』と陰ながら命名し、個人的な好みが詰まった箱がある。

ビザールボックスからは、沢山エネルギーを貰っている。
今回紹介しているのは、その一部だが、まったく、よく集めたものである。

拾ったり、貰ったり、買ったり、交換したりしたモノたち。

『向こう側にタッチする』というのは、僕が心の中でよく使う言葉だ。
ビザールボックスにはそんな言葉を浮かべてしまうモノたちが集結している。

なかでも、ビザーラーなのは、真ん中の鬼。鉛で出来た鬼。
まったく何に使うのだろうか…
もちろん、何に使うのか分からないから買ったのではあるが…(買ってしまったのです、この鬼を)
レジに持って行った際。(何、買うの?これ)という店員さんの表情も見逃さない狡猾な僕なのでした。

2010.6.29 | note

2010.6.28

stone and shadow and rice

深夜の試作。

いつもの立体を考えるのとは、異なり、ひたすら平面の形を追求してゆく。

石、影、米とテーマを設け、自分の中でごちゃ混ぜにしてゆく。
抽象的なイメージから、理想の形を求めてゆく作業は、やはり深夜が向いている。

なにが起こるか分からない、深夜。

感覚的であり、編集的でもある。

そして、必然だと、と思える形に辿り着きました。


2010.6.28 | note

2010.6.26

効用

先日友人と話した時の話

「たとえば、ヤンマ(僕の事です)の財布を使ってて、
何かしらこう気分が変わったりとか、そんな事、出来たら素敵よね。」

「そ、そ。よく考えるよ。一見普通だけど、構造みたいな部分でユーモラスに
作ってるつもりなんよ。それでね、そういう、驚きとか、ユーモアみたいな部分で
フッ、と素になれるんじゃないか、て思いよる。そんなふうに作用してくれたら
すごいよね。」(普段はこんなしゃべり方です。お恥ずかしい)

気心が知れた友人と話すのは、楽しい。
気づくと理想ばっかりを話している自分がいて、
それでも、そんな理想に近づきたいと思うのです。

それでは、おやすみなさい。
2010.6.26 | note

2010.6.25

幸福な火薬庫

さて、突然ですが、クイズです。感覚を総動員してお答え下さい。

Q:下の2つの箱のどちらかに、お財布が入っております。それはどっちでしょう?


よろしいですか?

正解は

右側の箱です。

と、クイズをお出ししたのは、映画で、段ボールを運ぶシーンがあると、
中身が入ってるか、空なのかが、分かりませんか?
箱の中が、空だなと思うと途端に、映画に入ってゆけなくなるのです。
お弁当を運ぶシーンなら、お弁当を、野球のグローブなら、きちんとグローブを
入れて欲しいと思うのです。

しかし、この写真でどちらに入っているか、分かった方はいらっしゃいますかね?
因に、僕はお手上げでした。

とこんなクイズをお出ししたのは、ANDADURAの箱が出来ました!!
とお知らせしたかったのです。(まどろっこしくてすみません。)







この箱は竹内紙器製作所さんにお作り頂きました。

さて、この箱を見て僕が思うのは、とあるエッセイの事である。
原研哉氏の著書『ポスターを盗んでください』の中に
ドン・ペリニョンの貯蔵庫を訪れるお話がある。
原氏は貯蔵庫に並ぶドン・ペリニョンを見て言った
「そのひと瓶ひと瓶は、きらびやかな場所、幸福な瞬間を確実にキャッチし、
そこに到達した途端に炸裂する幸福な格段頭のようでもある。」、と。

そんな事を思い出すのは、この箱が一つ一つが手で作られているからだろうと、
思うと同時に、そんな、幸福の核弾頭になれたら、と改めて思ったのでした。



贈りものにされる方は、おっしゃって頂けますと、リボンをお付け致します。
お気軽におっしゃて頂けたらと思います。



正解の写真。右に入っております。

さて、文中でもご紹介しました
原研哉氏の『ポスターを盗んでください。』非常におもしろいですので、
是非、読んでみて下さい。

このブログのタイトル「幸福な火薬庫」は同タイトルをつけさせていただきました。
ご興味のある方は、是非。

非常に長くなりましたが、箱が出来ましたの、お知らせでした。
2010.6.25 | note

2010.6.25

扇風機

我が家の扇風機。
カーテンレールに吊り下げ式にて使用しております。

やっと大好きな夏が近づいて、扇風機を出すのもなんだか嬉しい作業なのでした。

2010.6.25 | note

2010.6.23

トイレ本紹介

トイレ本の紹介です。たかがトイレ本、されどトイレ本。
僕は後者のされどトイレ本を強調したい。(何者なんでしょ)

トイレ本は、トイレで読む本である。もちろん。
そして、一般公開された本でもある。
人の家の本棚の本は、簡単には手を出しにくいオーラがあるが、
トイレ本の敷居の低さには、感慨すら覚える。
「どうぞ、読んでくださいなー。」とフレンドリーな声を聞いた事もある。(嘘)

友人が遊びに来る。皆でわいわいとお食事会。そこで一息のトイレ空間で手にするのが、
このトイレ本である。そう考えると、楽しんでもらう為、手を抜けないものである。

そして現在のトイレ本は



この5冊。
右上から時計周り
・『Invece del campanello』bruno munari davide mosconi
・『テスト氏』ヴァレリー:著 小林秀雄:訳
・『民藝』393号
・『くらしの宝石』具本昌
・『a book of spoons』jasper morrison

もっとも『テスト氏』は小説なので、トイレ本には不向きなのは
分かっております。が、そこにあるだけで安心する本というのもあるのです。

前回のブログ『岐阜の熊さん』とあわせ、トイレつながりのお話でした。

お守りにしている本など、紹介したい本は沢山ありますが、
「ブログはスパゲティーの茹で時間で」と考えておりますので、
この辺で。

またご紹介できたらな、と思います。
2010.6.23 | note

2010.6.19

お気に入りナンバー01「岐阜のくまさん」

『モノ』というカテゴリを作ったものの、まったくアップしてないのが、心苦しく、
肩の荷を降ろすためのアップです。
(王様の耳はロバの耳と穴に向かって告白する心境に似ています。)

ようやく解放。カテゴリを消すという荒技もちらつきましたが、
その邪念は押さえました。

『モノ』は僕のお気に入りを紹介しようと、作ったカテゴリです。
お気に入りナンバー01は「岐阜のくまさん」です。



石から削りだされた熊さん。
岐阜の山奥で、五重塔を造り、そこに喫茶店を営む、夫婦より、
無理を言って譲ってもらいました。(売り物ではなかったのです。)

かれこれ5年間一緒に暮らしております。
現在、地味にトイレにて、トイレ本のブックスタンド(壁ー本ー熊さん)
として活躍中。

お気に入りナンバー01「岐阜のくまさん」でした。

ぷー。
2010.6.19 | note
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